積水ハウス、自宅における防災対策に関する調査結果を発表:調査レポート
積水ハウスは、自宅における防災対策に関する調査結果を発表した。自然災害で不安に感じるものとしては、地震が最も多く86.4%を占めた。また、自宅で行いたい災害対策では、備蓄関連が多く挙がっている。
積水ハウスは2023年8月3日、自宅における防災対策に関する調査結果を発表した。同調査は、全国の20〜60代の既婚男女を対象に実施したものだ。自然災害で不安に感じるものとしては、地震が最も多く86.4%を占めた。次いで火災が54.6%、暴風(台風)が48.6%、大雨および洪水が48.0%となっている。
自宅で行いたい災害対策では備蓄関連が多く、非常食の備蓄が51.8%で1位、飲料水の備蓄が48.4%で2位となった。次いで非常持ち出し品の点検および置き場確認が31.4%、ハザードマップや避難場所、避難道路の確認が28.2%となっている。
実際に行っている災害対策との間には乖離も見られた。特に、非常食の備蓄を実際に行っている人は36.6%に留まっており、自宅で非常食を備蓄したいと考えている人とのギャップが15.2ポイントとなった。
また、大きな地震が発生した時に不安に感じることとしては、断水が最も多く65.6%となった。次いで停電が64.6%となっている。
一方で、地震への対策や備えを行っている人は65.2%に留まった。対策や備えの内容としては、懐中電灯などの準備が最も多く54.6%で、次いで飲料水の備蓄が54.0%、非常食の備蓄が50.0%となっている。
その他の調査項目は、地震をきっかけに対策や備えを行ったことがあるか(44.2%があると回答)、自宅での地震対策は十分に行えていると思うか(そう思うと回答したケースは4つの項目全てで1割未満)、在宅避難を選びたいか(84.8%が選びたいと回答)などとなった。
また、同社は、在宅避難に向けた「幸せTips」として、「リスクを減らす住宅とインテリア」「もしもに備える日常の暮らし」「いつもの場所で防災備蓄」「住宅設備でいつもの暮らし」の4つを挙げている。
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