大林組が川越で物流施設を開発、施工は鈴与建設で2027年完成:ロジスティクス
大林組が事業主となり、埼玉県川越市で開発する物流施設が、鈴与建設の施工で着工した。大林組の物流施設ブランド「OAK LOGISTICS CENTER」シリーズの1棟で、4階建て延べ床面積2万450平方メートルの規模となる見通し。
大林組は、埼玉県川越市で物流施設「(仮称)OAK LOGISTICS CENTER川越I」の建設工事に着手したと2025年10月1日に発表した。大林組が事業主で開発を手掛ける物流施設は、14件目となる。
1棟貸し、または3区画の分割貸しにも対応
施設の構造と規模はS造地上4階建てのBOX型で、延べ床面積は約2万450.51平方メートル。貸床面積は約1万9640平方メートル(3区画分割利用の場合)で、荷物用エレベーターおよび垂直搬送機を3基ずつ設置し、最大3社(最小区画約6380平方メートル〜、各2層利用)が入居できる。地上階には高床式のトラックバース27台分を設ける。
設計は陣設計、施工は鈴与建設が担当し、工期は2025年10月1日の着工、2027年1月の完成を見込む。
建設地は、関越自動車道「川越インターチェンジ(IC)」から約3.4キロにあり、川越狭山工業団地内に位置する。首都圏への配送に加え、関越自動車道、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)経由での東北自動車道や中央自動車道の利用により、関東全域のみならず広域配送に適した立地となっている。
また、西武新宿線「南大塚駅」から徒歩約11分で通勤可能で、近隣の住宅地だけでなく、鉄道沿線エリアからの労働力確保も期待される雇用環境にも優れた立地条件を備える。 大林グループは、長期ビジョン「Obayashi Sustainability Vision 2050」を策定し、脱炭素社会の実現に向けた技術開発や施策に取り組んでいる。
本施設でも屋上に太陽光発電設備を設置し、再生可能エネルギー由来の電力や環境価値をテナント企業などへ提供して環境負荷低減に貢献する。また、さまざまな環境配慮技術の導入で、CASBEE、BELSなどの環境認証を取得する予定。
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