「鷺沼」駅直結の32階建てビル誕生、東急の2.3ha再開発が今冬着工:プロジェクト
東急と東急電鉄は、2025年冬頃に神奈川県川崎市宮前区の「鷺沼」駅改良工事に着手する。再開発ビル地下1階に直結する駅改札口を新設し、駅北口と再開発ビルを結ぶ南北自由通路を整備する。竣工は2031年度の予定。
東急と東急電鉄は2025年7月24日、鷺沼駅前地区市街地再開発組合が推進する「鷺沼駅前地区第一種市街地再開発事業」と連携し、2025年冬頃に田園都市線「鷺沼」駅の改良工事に着手すると発表した。駅や商業施設、公共施設、交通広場を一体化した都市空間を整備し、交通結節機能と回遊性を高める。
施工面積2.3ヘクタールに、32階建て複合施設を新設
計画地は神奈川県川崎市宮前区鷺沼3丁目で、施行面積は約2.3ヘクタールに及ぶ。事業は駅前街区と北街区の2エリアで進め、駅前街区は商業/公共施設(市民館、図書館、大ホール)、住宅、事務所、駐車場などを建設。北街区は公共施設(宮前区役所/小ホール)、住宅、駐車場を新設する。
駅前街区の再開発ビルは、RC造(一部S/SRC造)地下2階/地上32階建て(約133メートル)、延べ床面積8万3193平方メートル。地下1階には、鷺沼駅に直結する改札口を新設し、バスやタクシーなどとの乗り換えを円滑化する。駅北口と再開発ビルを結ぶ南北自由通路も整備し、南北のアクセス分断を解消する。
北街区の複合ビルは、地下2階/地上19階建て(約89メートル)、延べ床面積2万6123平方メートルとなる計画だ。駅前広場にはバス乗り場を増設し、交通広場として再整備する。
再開発事業は2017年に準備組合が立ち上がり、2023年に都市計画が決定し、2024年11月に再開発組合が正式発足した。今後は2031年度に駅前街区の竣工、2035年度に北街区の竣工を予定している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
プロジェクト:豊洲二〜三丁目大規模再開発のラストピース「豊洲セイルパーク」完成、IHIと三菱地所
東京都江東区豊洲の「豊洲セイルパークビル」の商業エリアが2025年7月に開業し、三菱地所とIHIが進めていた豊洲二〜三丁目地区最後の大規模再開発となる「豊洲セイルパーク」が完成した。かつての東京石川島造船所の企業城下町から、「職、住、遊、学」が融合する街へと変貌を遂げた。木造/木質化:東京京橋に高さ56mの木造ハイブリッド構造賃貸オフィスビルが完成、第一生命
東京都中央区で第一生命が開発を進めてきた木造/S造ハイブリッド構造による賃貸オフィスビル「第一生命京橋キノテラス」が竣工した。地上12階、高さは56メートルで、第一生命によれば、竣工時点では木造ハイブリッド構造のオフィスビルとして日本一の高さだという。プロジェクト:「門真市」駅前で再開発計画、510戸のマンションなど前田建設らで2028年度着工
大阪府門真市の「門真市」駅前で、再開発計画が始動する。対象地は門真プラザと駅前広場を含む2ヘクタールで、高さ162メートルの高層マンションと商業施設の2棟を2032年度の竣工を目指して2028年度に着工する。プロジェクト:首都高日本橋地下化と5つの再開発で東京に“水都”誕生、幅100m×長さ1.2kmの日本橋リバーウォーク
首都高の日本橋区間1.8キロ地下化と5つの周辺再開発で、日本橋川沿いに東京の“水都”が誕生する。5つの再開発によるエリア名称は「日本橋リバーウォーク」で、2040年度の高架撤去後には日本橋が空を取り戻し、幅100メートル×長さ1.2キロにわたり、失われた景観と水辺環境を再生して新たな都市空間が創出される。産業動向:三菱地所設計、都市開発初期の土地選定や企画構想も含む「CCMサービス」を開始
三菱地所設計は、都市開発や大規模再開発などの建設プロジェクトで、土地有効活用の最大化に向けた新たなサービスを提供する。設計・施工をまとめるコンストラクションマネジメント業務に加え、土地選定や土地利用構想といったプロジェクト初期の土木的検討フェーズから事業者を支援する。プロジェクト:「赤坂七丁目再開発」着工、46階建て大規模複合施設建設 日鉄興和/野村不動産
日鉄興和不動産と野村不動産は、東京都港区「赤坂七丁目2番地区第一種市街地再開発事業」の建設工事に着手した。地上46階/地下1階、高さ約157メートルの複合施設を建設する。延べ床面積は約8万7912平方メートル。2028年度の竣工を予定している。