建設現場向けモバイルハウス事業で新会社設立、竹中工務店:現場管理
竹中工務店とクロコアートファクトリーは、オフグリッド型モバイルハウスのレンタル/販売を手掛ける新会社「オフグリッドフィールド」を設立し、事業を開始した。
竹中工務店は2025年4月17日、トレーラー開発のクロコアートファクトリーと共同で、オフグリッド型モバイルハウスのレンタル/販売を手掛ける新会社「オフグリッドフィールド」を設立し、事業を開始したと発表した。
竹中工務店は2023年11月から、ソーラーパネルと蓄電池による自立電源、衛星インターネットによる自立通信を備え、工事現場の敷地内を自由に移動しながら工事事務所としての機能を発揮できる「けん引式モバイルハウス」を開発、試験導入してきた。試験導入の結果、担当者の移動時間削減など生産性向上の効果が確認。2024年5月には大阪・関西万博の工事現場で移動式コンビニエンスストアとして活用する実証実験を行い、建設業界以外からも関心が寄せられている。
これまでの成果を踏まえ、竹中工務店はクロコアートファクトリーと共同でオフグリッドフィールドを2024年12月に設立した。神奈川県小田原市に本社を構え、資本金は6000万円、出資比率は竹中工務店66.6%、クロコアートファクトリー33.4%。
新会社は、ソーラーパネルと蓄電池を活用した自立電源と衛星インターネットによる自立通信を装備したけん引式モバイルハウス/トレーラーハウスを軸に、オフグリッド型モビリティーのレンタル、レンタカー事業者などへの販売、体験パークの運営、屋外空間の企画提案の4事業を展開する。2025年2月にレンタカー事業の認可を取得済みで、初年度は年間平均60%のレンタル稼働率を目指す。設備はレンタルのニッケン経由でも利用できる。
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