トヨタが建設現場の働き方を変える“トレーラーハウス”を提案 2024年問題の有効策に: 第9回 JAPAN BUILD TOKYO(1/2 ページ)
トヨタは新規事業で、建設現場向けに移動型の現場事務所や休憩室となる一般車でけん引可能なトレーラーハウスを提案する。事務所と現場間の移動時間を削減するとともに、隙間時間の有効活用が可能になり、建設現場の2024年問題対策や働き方改革が実現する。
トヨタ自動車(以下、トヨタ)は、「第9回 JAPAN BUILD TOKYO−建築の先端技術展−」(会期:2024年12月11〜13日、東京ビッグサイト)で、建設業界の2024年問題対策や働き方改革に応える新規事業として、開発中の建設現場向けオフィス/休憩室仕様の専用トレーラーハウスを展示した。
専用トレーラーハウスで移動時間の削減と隙間時間の有効活用が実現
今展でトヨタ 新事業企画部は、建設業の「生産性向上」「働き方改革」「カーボンニュートラル推進」「DX推進」に貢献するコンパクトながらも広い室内空間を持つトレーラーハウスを提案した。「必要なスペースを、必要なときに、必要な場所へ」をスローガンに、建設現場での場所と移動の悩みを解決する。
専用トレーラーは可動性、快適性、環境配慮の3つの要素をバランスよく備え、レンタルなどで建設会社に提供する可動産サービス。コンパクトながらも広々とした室内空間は、建設現場の限られたスペースでも、オフィスや休憩室、指令室など現場で求められるさまざまな用途に対応する。
イスや机、モニターなどの備品を標準装備し、現場までけん引して設置することでオフィス環境が即日整う。これまで長時間労働の主要因だった事務所や会社までの移動時間が解消されるだけでなく、工事と工事の間で生じる空白時間の有効活用も可能になる。
車両サイズは2050(幅)×2450(高さ)×4720(奥行き)ミリで、普通自動車1台分のスペースだけで済む。トレーラーのラインアップは現段階で、けん引免許が要不要の基準となっている車体重量750キロ超えの980キロと免許を必要としない750キロの2タイプを想定。移動はRAV4クラスの一般車で引っ張れるだけでなく、工事進捗に合わせ位置を変える程度であれば手押しでも動かせる。サスペンションは非けん引車で多いトーションバー、ブレーキは慣性ブレーキとなっている。
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