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万博の工事現場に「スマート店舗トレーラー」のファミマを開店 竹中工務店:大阪・関西万博
竹中工務店は、大阪・関西万博の工事現場内に、環境配慮型スマート店舗トレーラーを試験導入した。店舗運営はファミリーマートが担い、現場で働く建設技能労働者に商品の販売やサービスを提供する。
竹中工務店は2024年5月13日、大阪・関西万博の工事現場内に、環境配慮型スマート店舗トレーラーを試験導入した。店舗運営はファミリーマートが担い、現場で働く建設技能労働者に、商品の販売やサービス提供する。
環境配慮型スマート店舗トレーラーは、竹中工務店が開発した「牽引(けんいん)式オフグリッド型モバイルハウス」をベースに、日立ハイテクがソーラーパネル/蓄電池/制御機器からなる自立電源システムを導入。また、クロコアートファクトリーのマルチコンテナトレーラーと木軸コンテナフレーム「MOKUJIKU」を採用し、開放的で機能的な店舗デザインとした。
公道ではけん引車を使用して移動し、工事敷地内は市販の駆動装置(ムーバー)によりリモコンでの低速移動が可能。広大な敷地の工事現場で、工事の進捗や工事従事者数に合わせて販売場所を移動し、商品やサービスを提供する。
大阪・関西万博の建設工事で、竹中工務店は、工事現場で働く建設技能労働者向けに、2023年6月に仮設事務所に固定型のファミリーマートを誘致した。一方、建設工事は進捗状況に応じて、現場で働く技能労働者数も変動するため、新たに、柔軟に販売場所を移動できるスマート店舗トレーラーを導入し、建設工事の執務環境の改善、生産性向上に取り組む。試験導入後は効果を検証した上で、万博工事以外の現場への活用や展開を検討する。
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