「ブルーフロント芝浦」で1棟目のTOWER Sが竣工 43階建て、オフィスやホテル整備:プロジェクト
野村不動産とJR東日本が、東京都港区芝浦1丁目で開発を進めてきた大規模複合開発「BLUE FRONT SHIBAURA」のうち、ツインタワー南側の1棟目TOWER Sと外構部の飲食店舗が竣工した。
野村不動産とJR東日本が共同で推進する国家戦略特別区域計画の特定事業「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」のうち、ツインタワー南側の1棟目「TOWER S」と外構部の飲食店舗が、2025年2月28日に竣工した。2棟目の「TOWER N」は2027年度に工事に着工し、2030年度の竣工予定だ。
1フロア約1500坪のオフィスフロアなどを整備
BLUE FRONT SHIBAURAは「浜松町ビルディング(東芝ビルディング)」の建て替え事業として、高さ約230メートルのツインタワーを建設する。区域面積は約4.7ヘクタール、延べ床面積は約55万平方メートルで、オフィスやホテル、商業店舗、住宅などが整備される。設計は槇総合計画事務所、清水建設、オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン、日建設計が担当。TOWER Sの施工は清水建設が担当した。
今回竣工したTOWER Sは地上43階建て。高層階(35階〜43階)には2025年7月、日本初進出の「フェアモントホテル東京」がオープン予定だ。中層階(7階〜33階)は2025年8月に、1フロア約1500坪の専有部と自然環境を生かした共用部から成るオフィスフロアが開業。低層階(1階〜3階)と外構部にはフードホールを中心に約40の商業店舗が展開する。
また、オフィスワーカーの健康と快適性を重視したオフィスの実現とCO2削減の両立に向けて、オフィス部分で、環境性能評価システム「LEED認証」(ゴールドランクをプレ取得済み)、健康や快適性に焦点を当てた建物性能評価システム「WELL認証」(プラチナランクをプレ取得済み)を取得する計画だ。
さらに、プロジェクトの一環で整備しているJR「浜松町」駅から芝浦エリアをつなぐ緑のアプローチ「GREEN WALK」も開通。2025年5月30日にはエリア内に3店舗の飲食店が開業予定だ。また、GREEN WALKの一部外構照明や水景施設への電源供給には、エリア内に設置したグリーン水素発電システムを利用。再生可能エネルギーの活用と災害時のレジリエンス強化の両立を目指す。今回は浜松町駅南口からプロジェクト敷地南側にかけての区間を開通し、今後は浜松町駅北口/竹芝方面までの伸長を予定している。
また、これまで2カ所に点在していた既存の区立公園を敷地北側に集約し、約1670平方メートルの「港区立新浜公園」として整備した。
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