MCデータプラスは2025年2月27日、中小建設業向けの福利厚生サービス「建設サイト福利」を立ち上げ、自社クラウドサービス「建設サイト・シリーズ」利用企業を対象にサービス実証を開始した。
中小企業庁によると、建設業者のうち99%超が中小企業に当たるという。しかし既存の福利厚生サービスは大企業向けが多く、中小企業や従業員に加入ニーズがあっても、費用対効果が見込めるサービスが少なかった。
今回サービス実証を開始した建設サイト福利は、初期費用がかからず、基本料が月額2000円。利用料は従業員数5人以下の場合不要で、6人目以降は月額1人当たり500円。従来の福利厚生サービよりも低価格に設定にし、費用面で現存サービスに加入しづらかった中小企業にも利用しやすくした。
また、案件やプロジェクトによって働く場所が変わることの多い建設業界関係者が日常的に使いやすいサービスとして設計。飲食店やホームセンター、映画館など全国10万店舗以上が割引の対象で、遠くまで足を運ぶ必要はなく、オンライン利用も可能として地域格差を少なくした。
また2カ月に1回、コンビニやカフェなどで利用できるギフトをアプリ上で付与するなど、利用者にメリットが感じられる仕掛けを用意する。従業員の家族は第2親等まで追加料金なしで利用できる。
今後は建設業界ならではのサービスや、業界関係者に喜ばれる特典を順次追加、拡大する予定だ。将来は企業単位ではなく現場単位での展開も検討する。現時点で契約/利用対象は、建設現場の業務効率化/省人化を支援するクラウドサービス 建設サイト・シリーズのサービス利用企業に限定しているが、今後は対象者の拡大も検討している。
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