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日本政府パビリオン「日本館」を見学! 佐藤オオキ氏と日建設計が循環社会の未来を具現化:大阪・関西万博(4/4 ページ)
日本政府が大阪・関西万博で出展するパビリオン「日本館」は、「日本型循環社会」をテーマに総合プロデュースを建築家の佐藤オオキ氏が担当し、基本設計と実施設計を日建設計が手掛け、円環状の構造体で“いのちのリレー”を表現した。外観の特徴は、円を描くように立ち並ぶ無数の「木の板」。主にCLTから成る板は、万博終了後に日本各地でリユースされる予定で、循環のコンセプトを象徴する存在だ。
「宇宙の神秘に触れる」特別展示「火星の石」
「宇宙の神秘に触れる」展示として、火星から飛来したと考えられる隕石を披露している。約1000万〜1300万年前に火星から飛来し、数万年前に地球へ到達したとされる。重さ12.7キロ、縦29センチ、横17.5センチの世界最大級の大きさ。
隕石には、かつて火星に水が存在していた証拠となる粘土鉱物が含まれており、生命の起源や水の役割を解明する手が掛かりと期待されている。隕石は、来館者に宇宙と生命のつながりを考える貴重な機会となり得る。
展示室では、ガラスケース内に隕石の本体が置かれる他、隕石をスライスした欠片(かけら)が壁面にも陳列。会期中には来場者が隕石に触れられる体験コーナーも設ける予定で、より深く宇宙を感じられる仕組みが用意されるそうだ。
大阪・関西万博で未来を体感しよう
日本館は、建物自体の設計や構造、展示内容を通じて、循環型社会の実現に向けた具体的なビジョンを示している。2025年4月13日〜10月13日の万博会期中にぜひ訪れ、その未来像を体感してほしい。
「日本館」画像一覧: ※クリックで拡大
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