ドローン公共測量の様式作成の悩みを解決するWebサービスを開始、FLIGHTS:ドローン
FLIGHTSは、ドローンの公共測量で成果品を作成するWebサービス「FLIGHTS DOCS」を開始した。UAVレーザー測量の標準様式15種類を自動で作成する機能などを搭載し、「様式/帳票の記載方法がわからない」「手間がかかる」といった課題を解決する。
FLIGHTSは2025年1月16日、ドローンによる公共測量の成果品作成Webサービス「FLIGHTS DOCS(フライトドックス)」を発売した。ドローン測量の飛行計画から成果物作成までのサービスをパッケージ化した「FLIGHTS SCAN Suite(フライトスキャンスイート)」のサービスの1つとして提供する。
標準様式の自動作成やテンプレートのダウンロード機能などを搭載
FLIGHTS DOCSは、測量法第34条の作業規定準則に示されているドローンレーザー測量の標準様式15種類を現場諸元、飛行軌跡、点群データから自動作成する。他にも、様式2種類やテンプレート20種類のダウンロード機能も備えている。
作成した成果物は、CSVファイルのインポートやエクスポートが可能で、他のソフトウェアとも連携する。様式を作成する際は、CSVファイルのインポートでデータを一括入力にも対応し、既存データを活用することで作業の効率化や入力ミスも防ぐ。
作業規定の準則ではボアサイトキャリブレーションと精度試験は、測量作業前6カ月以内に実施することが標準とされている。そのため、FLIGHTS DOCSは計画段階で入力した工期に対し、有効なボアサイトキャリブレーション結果を有しているかを判定して、結果を表示する機能を備え、ボアサイトキャリブレーション実施漏れを防止する。
FLIGHTS DOCSは、インストール不要のWebサービスのため、Webブラウザや帳票ソフトウェアを使用できるデバイスであれば成果品を確認できる。
FLIGHTSによれば今回の製品開発は、「様式の作成方法が分からない、記載方法が合っているか不安」「計算方法が複雑、時間と手間がかかる」「同じ内容を複数様式に記載しなければならず、非効率」といった要望が寄せられていたことがきっかけだったという。そこで、標準様式の効率的な作成をはじめ、作業時期によって必要となる標準様式作成の実施漏れを抑え、正しい時期に精度を確認した機器で作業を実施するといった各種サポート機能を実装するFLIGHTS DOCSのサービスを開始するに至った。
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