建設ロボットで橋脚耐震補強工事の表面処理を自動化 イクシスと鴻池組:ロボット
イクシスと鴻池組は、橋脚耐震補強工事の表面処理作業を自動化する建設ロボットを共同開発した。橋脚を把持しながら昇降する機能を有する「昇降ユニット」と、表面処理を行うブラストガンを備えた「研掃ユニット」から成り、現場への導入により、作業員数の削減や品質の安定化、現場の安全性向上に寄与する。
イクシスは2024年12月13日、鴻池組と共同で、橋脚耐震補強工事の表面処理作業を自動化する建設ロボットを開発したと発表した。
ロボットは、橋脚を把持しながら昇降する機能を有する「昇降ユニット」と、表面処理を行うブラストガンを備えた「研掃ユニット」から成る。現場への導入により、作業員数の削減や品質の安定化、粉じん飛散防止、現場の安全性向上などにつなげる。
昇降ユニットは、フレームを内蔵エアシリンダーで伸縮させ、4カ所に配置した車輪を構造物に押し付けることで橋脚を把持する。橋脚は秒速50〜100ミリで自律走行が可能。電源や空圧喪失など不測の事態が発生した場合には安全装置が働き、落下を防止する。
研掃ユニットに搭載するブラストガンは、大型化により約2倍の研掃能力を有する。ブラストガンをユニット上の走行レールに沿って秒速60〜80ミリの速度で水平移動させ、橋脚面に密着しながら研掃する。ユニットを2セット載せることで二面同時研掃も行える。
インフラ整備や維持管理での活用も見込める
イクシスは、技能労働者の高齢化や人手不足、危険を伴う作業環境の改善などに向けて、建設ロボット技術の開発を進めてきた。今回、第1弾として橋脚のRC巻立てによる耐震補強工事で実施される表面処理工法のうち、バキュームブラスト工法を自動で行うロボットを開発した。
RC橋脚の表面処理だけでなく、塗膜除去や調査/点検など、インフラの整備や維持管理への活用が見込めるとして、今後は現場適用と用途開発を進めていく。
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