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エレベーターの据付け作業を省力化、ガイドレール清掃装置を開発 フジテック製品動向

フジテックは、エレベーターの据付け作業時のガイドレールの清掃を省力化する「ガイドレール清掃装置」を開発した。ガイドレールの清掃にかかる作業時間を約30%短縮する。2025年1月から据付け現場で順次導入する。

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 フジテックは2024年11月6日、エレベーターの据付け作業時のガイドレールの清掃を省力化する「ガイドレール清掃装置」を開発したと発表した。2025年1月から、国内の標準型エレベーターとオーダー型エレベーターの据付け現場で順次導入する。

エレベータの構造図(左)と開発した「ガイドレール清掃装置」のイメージ(右)
エレベータの構造図(左)と開発した「ガイドレール清掃装置」のイメージ(右) 出典:フジテックプレスリリース

 ガイドレール清掃装置は、スプレー、スクレーパー、オイルパン(ダストボックス)から成る。重量は約20キロ。昇降路頂部で据付け工事用の揚重機に装置を吊(つ)り下げ、レールに沿って上下に移動。往路でスプレーから洗浄液を噴霧し、復路でスクレーパーを使ってさび止め油をそぎ落し、オイルパンに回収する。新装置の導入により、ガイドレールの清掃にかかる作業時間を約30%短縮できる。

作業効率を高める工法や装置を開発、従来比約1割の工期短縮

 エレベーターのガイドレールは、工場出荷時にさび止め油を塗布する。さび止め油はエレベーターの稼働前に除去する必要があり、従来は作業者が手作業で拭き取っていた。ガイドレールはエレベーター1台当たり延べ数十から数百メートルの長さがあり、ふき取りは単調で重労働だが、既製の清掃機械では垂直に立つ細長いガイドレールの形状に合わず、作業を代替できなかった。フジテックは工作機械メーカーと共同で、自社オリジナルのガイドレール清掃装置を開発。作業者は単調な力仕事から解放され、人の技量が求められる、より高度な作業へ集中できるようになる。

 フジテックは中期経営計画において、据付やメンテナンスなどフィールド業務の生産性向上を掲げ、作業効率を高める工法や装置の開発を推進してきた。これまで、工場で事前に乗場機器を組み立てて工事現場に搬入する「ユニット化工法」や、安全かつ効率的に昇降路内を移動できる施工機器「ムービングプラットフォーム工法治具」などを開発。標準的な機種で従来比約1割の工期短縮を実現している。

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