ジョンソンコントロールズのBAS「Metasys」に新バージョン Windows 11対応とUI刷新:BAS
ジョンソンコントロールズは、ビル設備を一元制御するビルディングオートメーションシステム「Metasys」の最新版となる13.0をリリースした。今回のバージョンではWindows 11に対応し、直観的な操作を可能にするインタフェースに改良して、建物設備管理者の生産性向上と省エネや快適な建物環境の実現を支援する。
ジョンソンコントロールズは2024年7月25日、独自のBAS(Building Automation System:ビルディングオートメーションシステム)「Metasys(メタシス) Release 13.0」の国内出荷を開始したと発表した。
直観的な操作を可能にする最新UIで、最適な建物環境を実現
Metasysは、日本で最初のWebベースのBASで、汎用PCやスマートデバイスによる操作を可能にし、汎用的な通信規格となるオープンプロトコルの採用により、さまざまなメーカーの空調や電気、衛生などの設備を統合して監視する。
最新のRelease 13.0は、Windows 11に対応した他、画面ごとにURLを生成し、異なる管理者への業務引き継ぎ時など、必要な監視画面を簡単に共有できる。よく使う画面をブックマークしておけば、ショートカットとして保存可能で、シームレスな業務連携が実現する。
直観的な操作に改善したUI(ユーザーインタフェース)は、既存バージョンでは設備機器ごとの表示に限られていたが、新たに系統ごとの関係性も表示する。設備それぞれの稼働状況の確認や運転、停止をワンクリックで実行できる他、トラブルが生じた場合は関連する設備の全てが一覧で把握できる。
また、警報通知バーも実装し、画面を遷移しても常に上部に通知バーが表示されるので見落としを防げる。さらに、同じ設備機器で警報が繰り返し発生すると、最新の発生時系列ごとに異常を検知した設備を一覧表示し、ワンクリックで過去の警報発生時刻の詳細を確認できる「警報履歴機能(アラームマネージャー)」も搭載している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- BAS:東京駅前の三菱電機ビルソリューションズ新ショールームを視察 スマートビルの技術を一堂に
2022年に三菱電機のビルシステム事業と、三菱電機ビルテクノサービスが経営統合して、発足した「三菱電機ビルソリューションズ」。エレベーターやエスカレーターなどのビル設備を販売するだけでなく、施工や保守、改修までのライフサイクルをカバーするワンストップサービスを展開している。今般、東京駅の目の前に位置する本社ビルに、最新のビルソリューションを展示するショールームをオープンした。顧客とビジョンを共有しながら、サステナビリティやスマートビルなどにつながる共創を目指す、新ショールームを見学した。 - BAS:AIが屋内環境を予測し「先回り」で空調制御 大規模オフィスビル5棟に導入、NTT都市開発
NTT都市開発は、保有する5つの大規模オフィスビルに、屋内環境予測AIを用いた空調最適制御サービスを順次導入する。名古屋市のオフィスビルで実施したフィールド実証では、空調エネルギー使用量を約30%削減する効果を確認した。 - BAS:ウイルス除去や温度調節、除じんも可能な空調システム「Stela UVC」を製品化、鹿島と日機装
鹿島建設と日機装は、細菌やウイルスの除去から、温度調節、除じんまでに対応し、新築/改修を問わずに導入できる空調システム「Stela UVC」を製品化した。 - BAS:手持ちスマホでオフィス空調を制御 アズビルがユーザー操作システムを提供
アズビルは、オフィスビル向けに、オフィスワーカーが手持ちのスマートフォンから手軽に空調操作できる専用アプリを開発した。 - スマートビル:オープン化で次世代の「ビルOS」構築 パナソニックと福岡地所が実証実験
パナソニック エレクトリックワークス社と福岡地所は、福岡市内で「次世代オープンビルプラットフォーム(ビルOS)」の実証実験を行っている。ビルOSを活用して管理スタッフの位置情報データAPIを生成。このデータをもとに業務管理アプリを開発して有効性を検証する。建物内の設備や人などの情報を統一的なAPIにより外部に提供する、新たな建物モデルの構築を進める。 - スマートビル:スマートビル事業の拡大へ、エクシオグループがホテルOSや独自BASを持つ「X1Studio」と提携
エクシオグループは、IoTテクノロジーデザインやソフトウェアアプリケーションの開発を手掛けるX1Studioと、データセンターやスマートビルの事業拡大を目的に業務提携を締結した。