スマートビル事業の拡大へ、エクシオグループがホテルOSや独自BASを持つ「X1Studio」と提携:スマートビル
エクシオグループは、IoTテクノロジーデザインやソフトウェアアプリケーションの開発を手掛けるX1Studioと、データセンターやスマートビルの事業拡大を目的に業務提携を締結した。
エクシオグループは、スマート化ソリューションインテグレーターのX1Studio(エックスワンスタジオ)と出資契約および業務提携契約を2023年12月に締結したと明らかにした。
独自のBASやホテルOSを武器に、スマートビルやスマートホテルで事業拡大を狙う
X1Studioは、「日本のスマートビル産業に向け、世界標準のシステムで顧客価値に変革をもたらすこと」をビジョンに、IoTの設計、コンサルティング、開発、統合ソリューションとサービスを提供する2020年9月に創業したスタートアップカンパニー。
今回の業務提携により、近年活況なデータセンター市場で、装置や設備から得る情報を一元制御するSCADAシステムの「NiagaraFramework(ナイアガラフレームワーク)」を提供するX1Studioと、電気設備工事を中心にデータセンター工事実績を多数有するエクシオグループとの双方の技術を融合させ、事業拡大に向けて取り組んでいく。
特に、X1Studioが独自で開発したスマートホテルを実現する「hotelOS」やスマートビルディングにつながる空調管理システム「BRAINBOX(ブレインボックス) AI」など先進的なシステムを活用することで、スマートホテルやスマートビルの分野でシェア獲得を目指す。
また、エネルギー使用の最適化で、運用コストの削減のみならず、二酸化炭素排出量も削減し、2050年のカーボンニュートラル達成を視野に入れた社会貢献も掲げている。
X1Studio ファウンダー兼代表取締役社長 ウィリアム・アチュリ氏は、「X1Studioとエクシオグループとのパートナーシップは、最先端エンジニアリングの専門知識を統合して建築業界に革命を起こすという当社の戦略目標と完全に一致する。当社のイノベーションとエクシオグループの専門知識を組み合わせることで、新しい業界標準の創造と持続可能なカーボンニュートラル社会が実現する」とコメントを寄せている。
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