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スマホで空間を3Dモデル化、2点間距離や高さを自動計測:製品動向
三菱電機インフォメーションシステムズは、スマートフォンアプリで周囲の空間や対象物を3Dモデル化する3D計測アプリ「Rulerless」の提供を開始した。価格は1ライセンスあたり月額1万5000円。
三菱電機インフォメーションシステムズは2024年5月8日、スマートフォンアプリで周囲の空間や対象物を3Dモデル化する3D計測アプリ「Rulerless(ルーラレス)」の提供を開始した。価格は1ライセンスあたり月額1万5000円(税別)で、2025年度末までに累計100社への導入を目指す。
Rulerlessは、三菱電機の「3Dモデル再構成技術」をベースにMDISがサービス化した。アプリは、iOSを実装したLiDAR搭載のiPhoneで動作する。スマホで動画を撮影する感覚で3Dモデルを生成し、空間や対象物を高精度に計測する。
3Dモデルは画面上で回転し、指定する2点間の距離や、地盤面などの平面からの高さも自動計測する他、XYZ軸表示、拡大表示で正確な計測を支援する。クラウド共有により、PC用のWebアプリ上でも一度取得したデータの計測が可能で、遠隔地の関係者とも簡単にデータ共有ができる。
現在は、他システムへ取り込み可能なファイル形式で3Dモデルの出力、搬出入などで移動したい機器を指定して3Dモデルの部分抽出などの機能を開発中だ。
主な用途は、水災時の浸水高計測や、建築物や土木構造物の点検、設備搬入シミュレーションなどへの利用を想定している。
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