HPの建設向け大判プリンタ「DesignJet」に、“再プラ”採用の新モデル5機種:設計環境
日本HPは、建築/エンジニアリング/建設(AEC)向けの大判プリンタ「DesignJet」シリーズに、A0ノビとA1対応の最新モデル計5機種をラインアップに加えた。新モデルは、サステナブルかつ安全で高品質な図面プリント環境と、多様化するプリントサイズへの対応も図った。
日本HPは、建設の図面印刷に特化した大判プリンタ「HP DesignJet」シリーズの最新モデルを2023年11月2日に発売した。ラインアップは、36インチ(A0ノビ)対応の「HP DesignJet T850」と「HP DesignJet T950」の2つのシリーズに加え、A1サイズの「HP DesignJet XL 3800 PS MFP」を含む、計5機種。T850とT950は通常モデルと、コピー/スキャナー/プリントの多機能(マルチファンクションプリンタ:MFP)モデルの2タイプを用意している。
新しいHP DesignJetは、建築/エンジニアリング/建設(AEC)市場の顧客に、サステナブルかつ安全で高品質なプリントと、多様化するプリントサイズへの対応を容易にすることで、CAD図面やレンダリングのプリント作業で効率化をもたらす。
耐水性に優れた「HP FlexTechインク」で屋外で図面取り扱いが容易に
T850/T950シリーズとXL 3800 PS MFPは、搭載する4色全てに耐水性に優れた顔料ベースの「HP FlexTechインク」を採用。屋外での図面の取り扱いが容易になるだけでなく、印刷物は掲示ポスターにも使える。
T850/T950シリーズは、カット紙とロール紙を自動で切り替えてプリントする機能を搭載し、プリンタから離れた場所からジョブを送って、A0ノビの大判サイズからA3、A4サイズまでの印刷が可能だ。操作面では、フロントパネルからワンタッチで、スキャン/コピーが行えるスムーズなワークフローを実現した(MFPモデルのみ対応)。
一方のXL 3800 PS MFPは、1分でA1サイズ6枚をカラープリントし、最初のページは20秒でプリント完了。モノクロ、カラーともにCADの線画やポスターなどのグラフィック用途に最適化されている。設置スペースは従来機と比べ20%以上削減し、床面積の限られる設計オフィスや現場事務所でも柔軟な運用が想定される。
HPが以前から注力している環境配慮面では、最新のDesignJetシリーズは用紙のブランドに関係なく、全印刷物を対象としたHPの森林破壊のリスクを減らすプログラム「HPフォレストファーストイニシアチブ」に参加。プリントされた全てのページで、HPのパートナーと連携して森林の回復に貢献する。
具体的には、T850/T950シリーズは、本体の35%以上に再生プラスチックを使用している。さらにプリンタのエネルギー消費を最小限に維持するため、自動的に電源のオン/オフをスケジュールして稼働する。XL 3800 PS MFP本体も、33%以上の再生プラスチックで製造されており、インクカートリッジにはダンボール素材を採用している。カートリッジ外側の段ボール素材は、100%リサイクル可能なため、資源ごみとして処理。カートリッジ内部は、インクがパッケージされているインクバッグを含み、55%を再利用できるという。
機密情報となる図面を扱う際に重要なサイバーセキュリティでは、 HP独自の防御機能「HP Wolf Security」を組み込んでいる。HP Wolf Securityは、ハードウェアレベルから、クラウドベースのソフトウェアやサービスにまで、包括的なエンドポイントセキュリティと自己回復機能を提供し、ユーザーや企業内のPCやプリンタをサイバー犯罪のリスクから守る。仮にオフィスから離れた場所からでも、HP Wolf Securityを介して、安全にプリントジョブを送れる。
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