アクティオと共成レンテムの北海道拠点「千歳テクノパーク統括工場」が完成 ICT施工分野を強化:産業動向
アクティオと共成レンテムは、北海道千歳市に、ICT建機を使用した土木施工のトレーニングフィールドを備えた整備工場と研究開発の場となる「千歳テクノパーク統括工場」を新設した。
アクティオホールディングスグループ会社の総合建設機械レンタル企業アクティオと共成レンテムは2023年10月3日、北海道初のテクノパークとなる「千歳テクノパーク統括工場」を同月10日に稼働すると公表した。
ICT施工分野の強化とトレーニングフィールドを活用したサービスの向上
アクティオは、2001年の栃木県栃木市にある「佐野テクノパーク統括工場」を皮切りに、研究開発拠点やICT建機を使用した土木施工のトレーニングフィールドを兼ね備えた大型の整備/物流工場を全国に展開してきた。整備工場と研究開発の場に加え、人材育成や災害時の機械や機材の供給基地として、地域社会とのつながりや防災拠点の重要な役割も果たす施設として運営している。今回、新設した千歳テクノパーク統括工場は、全国7カ所目のテクノパーク統括工場となる。
千歳テクノパーク統括工場の所在地は、北海道千歳市上長群1061-1の敷地面積5万5800.37平方メートルで、鉄骨造2階建て延べ床面積は1万1943.84平方メートルの規模で、札幌市を中心とする道央圏の物流を担う。道内屈指の生産拠点であり、札幌圏のデリバリー基地として、物流機能も有し、迅速な積込みや積降しによるスムーズな車両の流れを追求している。
工場内では、機械整備の内製化も強化し、整備スピードや整備内容を向上させ、道央圏内、さらには北海道全域での品質の高い機械の安定供給を目指す。
目標としては、ICT建機の導入を強化するとともに、ICTのプロフェッショナル人員の増強にも注力し、ICT施工分野の拡大に向けた重要な役割を果たす工場と位置付ける。トレーニングフィールドでは、ユーザーニーズを具現化するため、質の高いサービスを提供していく。
施設機能では、クール&ヒートチューブシステムを採用。一年を通じて安定している地中熱(自然エネルギー)を利用し、屋外の空気を事務所内へ取り入れることで、夏は涼しく、冬は暖かい、快適な職場環境を保つ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 三菱電機らが業界初“ドップラーライダー”で現場上空の風を可視化、2023年に提供開始
三菱電機、竹中工務店、アクティオは、高所作業の安全確保を目的に、現場上空の風の状況をレーザー照射機と独自ソフトウェアで可視化する風況データソリューションの開発を進めている。 - アクティオが「ウェアラブルカメラ」のレンタルを開始、カメラのブレ補正機能を搭載
アクティオは、スマホを介してリアルタイムに遠隔支援ができる「ウェアラブルカメラ」のレンタルサービスを展開している。ウェアラブルカメラでは、現場と事務所をリアルタイムにつなぐ遠隔監視に加え、補正機能でブレが少ない作業映像を撮影できるのが特長だ。 - 西松建設が建機に「水素アシスト技術」を導入 燃費向上やディーゼルエンジンの長寿命化を実証
西松建設は、建設機械のCO2削減に向け、米スタートアップ企業のHOD Tecの水素アシスト技術を導入する。 - 大成建設とアクティオが開発したミキサー車へ生コンを“自動供給”する「T-コンサプライヤー」
大成建設とアクティオは、生コンの使用量に応じてミキサー車のドラム回転数を自動制御し、吹付け機やコンクリートポンプへ生コンを自動供給する装置「T-コンサプライヤー」を開発した。 - 「建設RXコンソーシアム」初の成果 CO2を23kg削減するコンクリ床の仕上げ機械を開発
施工ロボットやIoTアプリの開発を目指し、建設会社の枠を超えて設立した民間団体「建設RXコンソーシアム」の初の成果として、竹中工務店と鹿島建設は、バッテリー駆動で騒音を低減したコンクリート床の仕上げ機械を開発した。 - 奥村組とアクティオのパイプクーリング流水自動制御システム「ひえたくん」がNETIS登録
奥村組とアクティオは、マスコンクリートのパイプクーリングの効果を高めるために、クーリング水の流量・流水方向自動制御するシステムを開発した。このほど、その機能を拡充し、「ひえたくん」と命名して、商標・NETISに登録した。