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ロボット同士が指示し合い天井を施工する「システム天井施工ロボット」を実現場に適用、鹿島とテムザックが開発:ロボット
テムザックは、鹿島建設と共同で開発を進めている建築ワークロイドの第2弾「システム天井施工ロボット」を建設現場に適用した。システム天井施工ロボットは、施工を行う「機能部」と「台車部」を組み合わせ、機能を分散することで小型化を実現した。
テムザックは2022年12月27日、鹿島建設と共同で開発を進めている建築ワークロイドの第2弾、「システム天井施工ロボット」が2022年12月22日に建設現場で公開されたと発表した。
ロボット同士が指示し合い、死角となる部分を別のロボット確認
テムザックは、人手不足が叫ばれるさまざまな業界を対象に、産業用ロボットでもなくコミュニケーションロボットでもない、人と共存しながら、より実用的な業務を遂行する“ワークロイド”の開発を続けている。
今回、鹿島建設と共同開発したシステム天井施工ロボットは、ロボット同士が通信し正しい位置情報を指示し合いつつ、吊(つ)りボルトやTバー、天井ボードの運搬、施工を行うことができるワークロイドだ。
状況判断や運搬、位置確認、各施工を担う「機能部」と、自動運転や位置調整、衝突回避など全台共通の走行ロボット部分となる「台車部」とを組み合わせ、機能を分散することで小型化を実現。容易な搬入や搬出が可能となる他にも、フロア全面の足場が不要になるとしている。
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