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冬期の床コンクリート仕上げ時間を約3割削減する工法、大和ハウス工業新工法

大和ハウス工業は、太平洋マテリアルとともに、大和ハウス工業が保有する全国の商業施設と事業施設の建設現場で、冬期における床のコンクリート仕上げ時間を約3割削減する工法を開発した。

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 大和ハウス工業は、太平洋マテリアルとともに、大和ハウス工業が保有する全国の商業施設と事業施設の建設現場で、冬期における床のコンクリート仕上げ時間を約3割削減する工法を順次導入することを2022年12月2日に発表した。

仕上げ時間を約10時間から約7時間に短縮

 総務省が2021年に発表した労働力調査の結果によれば、2021年の建設業就業者数は482万人で、ピーク時(1997年)の685万人と比較して、約30%減少している。一方、国土交通省が公表した資料によれば、2020年度の建設業における年間の総実労働時間は、全産業と比較し約1.2倍となっている。なお、建設現場では、長時間労働の常態化や効率化が進んでいない作業が多く、就業環境の改善が求められている。

 そこで、両社は、季節により作業時間が大幅に変動する床のコンクリートの仕上げ時間に着目した。加えて、2022年2月に大和ハウス工業が開発している物流施設の建設現場における一部床で、コンクリートの硬化を促進する混和材料「太平洋N-EX neo(ネックス ネオ)」を活用する実証を行った。その結果、通常のコンクリートと比べ、仕上げ時間を約10時間から約7時間にカットし、約3割短縮する工法を開発した。


実証を行った施工現場 出典:大和ハウス工業プレスリリース

新工法を導入する作業員 出典:大和ハウス工業プレスリリース

 さらに、2022年12月2日には、全国の商業施設と事業施設の建設現場に上記の工法を導入することで、深夜作業の削減や床コンクリートの品質向上と安定化に取り組む。

 今後、両社は、建設現場での働き方改革を進めるとともに、大和ハウス工業は熟練工のノウハウを可視化するため、床コンクリートの性能値を含む施工データを数値化し、既に現場に導入している「コンクリート床仕上げロボット」に組み入れることで、省人化の促進や生産性の向上、品質の均一化など、建設現場のDXを促進する。

 太平洋マテリアルは、太平洋N-EX neoの一般販売を2023年10月に開始するとともに、コンクリートの低炭素化・脱炭素化に向け、環境配慮型コンクリートの開発に取り組む。

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