水上太陽光発電事業でオフサイトコーポレートPPA事業を開始、三井住友建設:カーボンニュートラル
三井住友建設は、大阪府泉佐野市長滝にある農業用ため池「貝の池」「穂波池」「植田池」で新設する水上太陽光発電所で同社初となるオフサイトコーポレートPPA事業をスタートする。今回の事業で開発する水上太陽光発電施設は、発電出力が2797キロワットパネル出力)で、事業時期は2023年6月から2048年までを予定している。
三井住友建設は、大阪府泉佐野市長滝にある農業用ため池「貝の池」「穂波池」「植田池」で新設する水上太陽光発電所で同社初となるオフサイトコーポレートPPA事業※1を開始することを2022年11月15日に発表した。
※1 オフサイトコーポレートPPA事業:電力需要施設とは離れた場所に太陽光発電システムを導入し、発電した電気は送配電ネットワークを経由して電力需要施設に送る電力購入契約のこと。
水上太陽光フロートシステム「PuKaTTo」を採用
今回の事業は、ため池の所有者である泉佐野市の発電事業者が行った公募に採択されたもので、水上太陽光発電事業の実績や地域貢献などの提案内容により三井住友建設が選出された。また、経済産業省による「需要家主導による太陽光発電導入促進補助金(令和4年度予算)」にも採択されている。
さらに、三井住友建設が運営する7件目の太陽光発電事業として、同社開発の水上太陽光フロートシステム「PuKaTTo(プカット)」を用いた発電設備を建設し、泉佐野電力に全量売電する。
今後、上記の事業では、泉佐野市長滝地区住民の協力を受けながら、地域に根差した環境に優しい再エネ電力の地産地消に貢献する他、再生可能エネルギー事業の発電規模目標(2024年に40MW、2030年に150MW)実現に向け、発電事業を推進していく。
なお、「中期経営計画2022-2024」の基本方針の1つとして、「成長分野への挑戦」を掲げ、サステナブル社会に向けた取り組みを強化している。
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