熊谷組が260kWの自家消費型太陽光発電設備を筑波技術研究所に導入:導入事例
熊谷組は、茨城県つくば市で保有する研究施設「筑波技術研究所」に自家消費型太陽光発電設備と蓄電池システムを採用した。今後は、同社のグループ企業全体で、顧客の建物へ今回の設備導入を訴求することで、自家消費型太陽光発電の導入を促進する。また、将来は、PPAの組成と余剰電力の売電などを計画的に進めるとともに、災害などの停電時に地域住民や周辺施設が使える環境作りに取り組む。
熊谷組は、茨城県つくば市で保有する研究施設「筑波技術研究所」に自家消費型太陽光発電設備(屋根置き型、カーポート型)とBCP対策として蓄電池システムを導入したことを2022年1月25日に発表した。
2030年までにCO2排出量を2020年比で25%削減する目標
同社は現在、政府が推進する「2050年カーボンニュートラル」に向け、RE100※1への加盟やSBT認定※2を受け、事業活動で使用する電力の100%再エネルギー化を進めており、2030年までにCO2排出量を2020年比で25%削減する目標を掲げ事業を展開している。
※1 RE100:事業で使用する電力を2050年までに100%再生可能エネルギーで賄うことを約束する企業が加盟する国際的な企業連合。熊谷組は2050年を達成目標年として設定して賛同を表明し、2021年2月に加盟
※2 SBT認定:パリ協定が求める水準(世界の平均気温上昇を産業革命前より2度低く、1.5度低下する努力)と整合した、科学的根拠に基づく温室効果ガス削減目標。熊谷組は2030年に2020年比25%を事業で削減する目標を設定し、2021年2月に認定を取得
また、昨今、FIT制度における買い取り価格の引き下げや2022年度から導入されるFIP制度の複雑さで、電気は「売る時代から使う時代」へとシフトチェンジする中、筑波技術研究所に自家消費型太陽光発電設備を導入した。施工は熊谷組グループのテクノスが行った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ビルの“外壁”と“窓”で発電する新創エネ、大成建設がカネカと開発
大成建設は、カネカの太陽電池モジュールを用い、ビルの外壁と窓で発電する発電システムを開発した。 - 川崎重工が廃熱発電設備新設を受注、新開発の排熱回収ボイラを国内初導入
川崎重工業は、太平洋セメント埼玉工場のセメント廃熱発電設備新設工事を受注した。セメント廃熱発電設備は、工場の省エネルギー化を目的とした設備で、構成する排熱回収ボイラには新開発VEGAボイラが初採用される。 - 発電設備向け「AI異常検知システム」を共同開発、アズビルと関西電力
現在、発電設備を対象にした設備異常検知システムの活用では、AIと設備の専門知識をともに有した高度人財が大量に必要とされ、加えて未知の異常は検出が難しいという課題を抱えている。そこで、アズビルと関西電力は、次世代システムとして、AIモデルを自動で構築可能な発電設備向けの異常検知システムを協同開発することに乗り出した。2021年度内にも開発を完了させ、2022年度から国内外でシステムの販売を開始するという。 - 社員の太陽光発電を工事現場の電力にも活用、戸田建設
戸田建設は、再生可能エネルギーで調達した電力を事業所や工事現場で使用する取り組みを推進している。