兵庫県伊丹市で延べ2.9万m2のマルチテナント型物流施設が竣工、シーアールイー:リテール&ロジスティクス
シーアールイーは、兵庫県伊丹市で開発を進めていた物流施設「ロジスクエア伊丹」が2022年11月15日に竣工したことを公表した。ロジスクエア伊丹は、竣工前にテナント契約率が50%で、関西エリアを中心に、百貨店、スーパーマーケットなどを展開する大手小売業の子会社がロジスクエア伊丹の東側半分を使用する予定だ。
シーアールイーは、兵庫県伊丹市で開発を進めていた物流施設「ロジスクエア伊丹」が2022年11月15日に竣工したことを同日に発表した。
全館にLED照明や人感センサーを採用し「CASBEE」の「Aランク」を取得
伊丹市は、総人口が19万7000人超えで、約8万3000世帯が存在し、日本の総人口が減少に転じた2008年以降も人口は微増傾向にあり、伊丹市と隣接する豊中市、池田市、尼崎市は、大阪市のベッドタウンとして多くの人口を擁しており、雇用を確保しやすい。
開発地は、「大阪国際空港(伊丹空港)」の近くに位置し、大阪市内の中心部までは約15キロの場所にある他、阪神高速池田線「豊中北インターチェンジ(IC)」からは約2.5キロと、大阪市内への配送だけでなく、大阪府や兵庫県をはじめとする関西主要都市への広域物流拠点に使える。
ロジスクエア伊丹は、S造地上3階建てのマルチテナント型物流施設で、ワンフロアの面積が9917.355平方メートルとなっており、北側と東側の2面に配置したトラックバースは27台の大型トラックが同時接車可能で、4台分の待機スペースを設け、効率的なオペレーションを実現している。
倉庫部分は、外壁に金属断熱サンドイッチパネルを導入し、床荷重は1平方メートル当たり1.5トン(2.0トンのフォークリフト対応可)で、有効高さは各階5.5メートル以上を確保した。庫内には、昇降設備として、2基の荷物用エレベーター(積載荷重が4.1トン)を搭載し、4基の垂直搬送機と2基のドックレベラーを備えた。
さらに、将来的なオペレーション変更時の対応も想定し、庫内空調設備設置時の配管ルートや室外機置場・キュービクル増設スペースなどを用意した。
環境配慮に関しては、全館にLED照明や人感センサー、節水型衛生器具を採用し、省エネルギーを実現して、施設計画で「CASBEE」の「Aランク」を取得。
なお、営業倉庫としても、倉庫業法における基準適合確認制度の認定を受ける予定で、テナント企業が登録を行う際の手続きが簡素化され、スムーズな施設運用が可能となる見通しだ。
ロジスクエア伊丹の概要
ロジスクエア伊丹は、S造地上3階建てで、延べ床面積は2万9978.07平方メートル。所在地は兵庫県伊丹市桑津一丁目で、敷地面積は17,961.85平方メートル。設計・施工は高松建設※1が担当し、監理監修はINA新建築研究所が担い、着工は2021年9月1日で、竣工は2022年11月15日。
※1 高松建設:高松建設の高は正確にははしご高。
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