TC神鋼不動産の物流施設第1号が竣工、「CASBEE」で「A」ランク評価を取得:リテール&ロジスティクス
TC神鋼不動産は、同社の物流施設第1号物件として、兵庫県神戸市須磨区弥栄台1丁目で開発を進めていた物流施設「AS-LOGI 神戸I」が2022年9月30日に竣工したことを公表した。開発地は、内陸部のため津波と高潮の影響を受けず、安定した地盤なため、地震など自然災害に強い。
TC神鋼不動産は、同社の物流施設第1号物件として、兵庫県神戸市須磨区弥栄台1丁目で開発を進めていた物流施設「AS-LOGI 神戸I」が2022年9月30日に竣工したことを同年10月5日に発表した。
市営地下鉄「総合運動公園」駅から徒歩10分
開発地は、神戸淡路鳴門自動車道「布施畑インターチェンジ(IC)」から約1キロの場所にあり、阪神高速31号神戸山手線「白川南IC」から約3キロのエリアに位置し、関西の主要都市である神戸市や大阪府、京都府といったエリアだけでなく、西日本を幅広くカバーする他、物流団地内のため、渋滞の影響が少なく、24時間の稼働にも対応する。
また、ニュータウンエリアが隣接しており、市営地下鉄「総合運動公園」駅から徒歩10分で、神戸三宮から電車で21分と交通利便性に優れ、雇用を確保しやすい。
AS-LOGI 神戸Iは、S造地上4階建てのBOXタイプで、床荷重は1平方メートル当たり1.5トンとし、柱スパンは10.5×11.5メートルで、梁(はり)下有効高は5.5メートルとなっており、汎用性の高い仕様となっている。
庫内には、1基の荷物用エレベーターと1基の垂直搬送機を備えているだけでなく、1基のクライミングレベラーと3基のドックレベラーから成るセットを、施設内のトラックバースに1セットずつ設置しているため、スムーズな荷物の積み下ろしが可能。1階のトラックバース前上部にはパレット棚を設置し、空間を有効活用している。
加えて、1階に事務室を、2階に休憩室を、3〜4階に休憩ラウンジを配置し、各部屋の窓からは隣接する公園の緑が望める。さらに、建物にパウダールームと更衣室を設け、各階に男女トイレを用意し、働きやすい環境を構築している。
環境配慮に関しては、カーボンニュートラルの実現に向けて、太陽光発電設備を屋上に搭載し、発電したクリーン電力は入居テナントに供給し、全館にLED照明を採用して、環境性能を評価する建築環境総合性能評価システム「CASBEE」で「A」ランクの評価を取得した。
BCP対策については、非常用発電機と備蓄用の倉庫を設置し、停電時の稼働と災害時の対応を実現している。
AS-LOGI 神戸Iの概要
AS-LOGI 神戸Iは、S造地上4階建てで、延べ床面積は1万118.74平方メートル。所在地は兵庫県神戸市須磨区弥栄台1丁目10番1で、敷地面積は4940.64平方メートル。設計は大末建設が担当し、施工は大末建設・TC神鋼不動産建設 共同企業体が担い、竣工は2022年9月30日。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 神奈川県で延べ2.6万m2の物流施設が着工、中央日本土地建物が物流施設開発事業へ参入
中央日本土地建物グループは、子会社の中央日本土地建物が神奈川県厚木市上依知3031で開発を進めていた物流施設「LOGIWITH厚木」が2022年5月に着工したことを公表した。同社は、LOGIWITH厚木の開発を皮切りに、物流施設開発事業へ本格的に参入する。 - 東京建物が“物流施設”の開発に本格参入
東京建物は、埼玉県久喜市のプロジェクトを皮切りに、物流施設の開発事業に本格的に参入する。 - ヒューリックが物流施設の開発事業を始動、第1弾は江戸川区で延べ1.9万m2の物流施設
ヒューリックは、物流施設開発事業の第1弾として、東京都江戸川区で「ヒューリックロジスティクス葛西」の開発に着手した。ヒューリックロジスティクス葛西の開発プロジェクトは、東京都江戸川区で同社が保有するオフィスビル「ヒューリック葛西臨海ビル」の未利用容積(約100%分)を活用した増築として行う。 - 福島県郡山市で延べ1.8万m2の物流施設が着工、大和ハウス工業
大和ハウス工業は、これまで福島県内で、大型マルチテナント型物流施設「DPL郡山I」とJT東日本原料本部工場跡地に位置する大型マルチテナント物流施設「DPL福島須賀川」の開発を手掛けてきた。現在は、県内で両物件に続くマルチテナント型物流施設として「DPL郡山II」の開発を進めている。