環境測定用IoTセンサーで店舗や施設の“衛生管理を見える化”、日立の独自調査をもとにサービス開発:ニューノーマル(2/2 ページ)
店舗や施設を対象にした感染対策のニューノーマルとして、日立製作所とイーヒルズは環境測定用IoTセンサーを活用した衛生管理の状況を見える化する「T*Plats」の導入を進めている。
飲食店や施設の利用に関する調査結果
日立製作所は、「飲食店や施設の利用に関する調査」は、全国の10〜70代以上男女1500人を対象に、2022年6月22〜23日の期間で独自に聞き取りを行った。
「どのような感染対策を行っていれば安心して店舗や施設を利用できるか」という設問では、「室内換気」「入店時のアルコール消毒と検温」「十分な座席間隔の確保」「従業員のマスク着用徹底」「パーテーション設置などの飛沫対策」「グループ入店人数の制限などの密対策」「その他」「気にしていない」の選択肢のうち、いずれの感染対策も選ばず、「気にしていない」と回答した人はわずか15.7%にとどまった。
店舗や施設など感染対策状況を気にしている場所へ訪れた際に、店舗選びを失敗したと感じたことがある人のうち、「思っていたより混雑していたから」を理由に挙げた人が最も多く約54%に及びました。次いで、「思ったより店内が騒がしかったから」と答えた人が約25%、「店内の空気がこもっていたから」と答えた人が約17%と続き、室内換気の悪さにつながる要因を理由に、店選びを失敗したと感じるケースが高い回答結果となった。
店舗や施設を利用する上で重視するポイントでは、約55%が「感染対策の有無」と回答し、最も多い結果。お店選びの際の基本的なポイントである、「お店の雰囲気」や「アクセス」「口コミ」「話題性」を大きく上回る結果となり、生活者の店舗選びの基準の1つとして「感染対策の有無」が定着していることが明らかとなった。
店舗や施設がどのような感染対策を実施していれば安心して利用できるかを聞いたところ、66.9%が「室内換気」と答えた。また、約60%が「入店時のアルコール消毒と検温」「十分な座席間隔の確保」と回答し、これまでも徹底されてきた基本的な感染対策が引き続き求められていることが判明。
多くの人が店舗や施設に対して、「室内換気」を求めている一方、約50%の人が「室内換気」は適切に実施されているかが分からないと回答。結果から安心して店舗や施設を利用するには、室内換気の可視化など、適切に判断するための情報が求められていることが分かった。
<調査概要>
調査時期:2022年6月22〜23日
調査対象:全国の10代〜70代以上男女
有効回答数:1500人
調査手法:シグナルリサーチによるインターネット調査
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