五洋建設がシンガポールで延べ14.9万の医療施設を開発、受注金額は約806億円:プロジェクト
五洋建設は、シンガポール保健省から、シンガポールアウトラム地区で医療施設を開発する「エレクティブケアセンター新築工事」を受注した。エレクティブケアセンター新築工事は、2018年8月開業のセンカン総合病院や2019年12月開業のアウトラム・コミュニティー・ホスピタル(に続く、シンガポール保健省発注の大型病院建築工事。これまでの実績が評価され、今回の受注につながった。受注金額は約806億円。
五洋建設は、シンガポール保健省から、シンガポールアウトラム地区で医療施設を開発する「エレクティブケアセンター新築工事」を受注したことを2022年6月23日に発表した。
近接する病院と接続するための連絡橋も新設
エレクティブケアセンター新築工事は、シンガポールの地下鉄東西線や東北線、トムソン・イーストコースト線が交差する「Outram Park」駅に隣接するエリアに広がるシンガポール総合病院の施設で、主にエレクティブケアセンターとナショナルデンタルセンターの開発で構成される。
エレクティブケアセンターは、シンガポール総合病院で行われている手術や治療のうち、緊急性を要さない手術や治療が行われる施設となる。一方、ナショナルデンタルセンターでは、歯科治療室だけでなく、歯科医の教育を行うための施設や先進の歯科治療装置などを研究する施設を設ける。
加えて、エレクティブケアセンター新築工事では、近接する病院と接続するための連絡橋を新設することも含まれており、シンガポール総合病院が掲げるスローガン「接続性のある高品質な治療」の一端を担うことが期待されている。
エレクティブケアセンター新築工事の概要
建物は、最高高さ113メートルのRC造+S造地下4階/地上20階建てで、延べ床面積は14万9380.45平方メートル(駐車場床面積を除く)。所在地はシンガポールアウトラム地区で、用途は医療施設、地下駐車場、連絡橋、地下連絡通路。
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