五洋建設がシンガポール政府施設の増改築工事を209億円で受注:プロジェクト
五洋建設は、1964年のシンガポール進出以降、さまざまな土木と建築の大型建設プロジェクトに参画してきた。建築分野では、これまで大型病院などの新築工事に注力し、実績を積み上げた。このほど、従来とは異なり、今後増加が見込まれる増改築工事をシンガポール政府から受注した。また、子会社化したシンガポールの設備工事会社UG M&Eが、シンガポール工科大学ニューキャンパス電気設備工事を受注したことも明らかになった。
五洋建設は、シンガポール内務省からシンガポール入国管理局施設増改築工事を約209億円で受注した。また、2020年6月に五洋建設の子会社となったシンガポールの設備工事会社UG M&Eが、シンガポール工科大学ニューキャンパス電気設備工事を約79億円で受注した。
延べ約8万2500平方メートルのシンガポール入国管理局施設増改築工事
シンガポール入国管理局施設増改築工事の概要は、地下躯体RC造/地上躯体S造(一部RC造)地下2階/地上10階建てとなる別棟の新築と、地下躯体RC造/地上躯体RC造(一部S造)地下4階/地上10階建ての既存棟改修で、延べ床面積は約8万2500平方メートル。施工場所はシンガポール カラン地区で、用途は入国管理サービス施設、入国管理局事務所、地下駐車場など。
シンガポール入国管理局施設増改築工事はまず、既存入国管理棟に隣接する別棟を新築する。続いて、総合サービスセンター機能を新築棟に移し、既存建物を残された機能を使用しながら改築。新たな総合サービスセンターでは、最先端のシステムを活用しワンストップサービスにより便利で安全なサービスを利用者に提供する。
UG M&Eが電気設備工事の発注者指定下請け業者として受注したシンガポール工科大学新プンゴルキャンパス工事は、シンガポール カラン地区で、プロット1と2の2区画合わせて敷地面積9万1000平方メートルに及ぶキャンパスを建設する。最大受け入れ可能学生数1万2000人を見込んでいる。
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