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JTOWERとドコモが既存通信鉄塔のインフラシェアリングで基本契約:産業動向
JTOWERとNTTドコモは、5Gネットワークの早期整備を見据え、ドコモが有する既存通信鉄塔6002基をインフラシェアリングするための基本契約に合意した。
JTOWERとNTTドコモは2022年3月25日、既存鉄塔のインフラシェアリング推進を目的に、ドコモが保有する通信鉄塔の最大6002基を1062億円でJTOWERへ譲渡し、ドコモがJTOWERから同鉄塔を借り受ける取引きに関する基本契約の締結を決定したことを公表した。
両社の狙いは、JTOWERは通信事業者が保有する既存通信鉄塔の買い取りと、当該鉄塔への事業者誘致やシェアリング促進(カーブアウト)を重要な成長戦略の1つと位置付けており、本取引により、タワーシェアリング会社としての事業基盤が大きく拡大することを見込む。一方でドコモはインフラシェアリング推進による経済的な5Gネットワーク構築に取り組んでいるため、さらなる設備運用の効率化が可能になるとしている。
今後両社は、条件が整った通信鉄塔から順次譲渡を実行し、譲渡された通信鉄塔には、JTOWERが他携帯キャリアを含む通信事業者などへの新規利用の誘致を強化する。これにより、利用事業者の設備投資や運用コストの効率化を実現し、5Gネットワークの早期整備につなげる。さらに、既存インフラの有効活用で、環境負荷を軽減し、持続可能な社会の実現に貢献していく。
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