調査リポート
「平均年間給与額は製造業よりも建設業が高い」、給与額の実態を分析:産業動向(2/2 ページ)
建設HRは、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2021年10月分のマンスリーレポートを公表した。今月のトピックスでは、建設業での給与額の実態を年齢層別や職種別に分析している。
建設技術者の有効求人倍率は、4カ月連続で増加
ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は、4カ月連続で上昇し、前年同月を0.43ポイント上回る6.21倍になった。
労働需給の先行指標となる新規求人倍率は、前年同月を0.03ポイント上回って9.53倍となり、8カ月連続で前年同月を上回った。上昇率は、前月(1.64ポイント増)よりも小幅になっている。
有効求人数は前年同月比106.0%となり、8カ月連続で増加。新規求人数も同104.8%と8カ月連続で増加し、建設技術者の需要は増加傾向が鮮明となっている。
建設技能工の雇用動向についてみると、ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月を0.07ポイント下回る5.28倍となり、3カ月ぶりに低下に転じた。
労働需給の先行指標となる新規求人倍率は、前年同月を1.04ポイント下回る6.99倍で、2カ月連続で低下した。
有効求人数は前年同月比106.9%となり、12カ月連続で前年同月を上回った。新規求人数も同106.0%と12カ月連続で前年同月を上回り、企業の求人意欲は上昇傾向が続いている。
新規求職者数は、前年同月比121.8%となり、二桁の増加になっている。
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