「平井」駅北口駅前で延べ4.4万m2の複合施設が着工、野村不動産と阪急阪神不動産:プロジェクト
野村不動産と阪急阪神不動産は、東京都江戸川区で2024年度内の竣工に向け、「平井五丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」で開発を進める複合施設が2021年3月31日に着工したことを発表した。
野村不動産と阪急阪神不動産は、東京都江戸川区で複合施設の開発プロジェクト「平井五丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」の起工式を2021年3月31日に行い、現在対象となる複合施設の建設工事を進めている。
消防救助活動が困難という従来の課題を解消
平井五丁目駅前地区第一種市街地再開発事業では、2014年12月に準備組合を設立し、2017年9月の都市計画決定を経て、2018年11月に再開発組合の設立認可を受けた。その後、2020年2月に権利変換計画認可を取得した。
計画地は、JR「平井」駅北口駅前広場に面した約0.7ヘクタールの区域で、北側に蔵前橋通り、東側に補助第120号線が存在し、防災幹線道路の交差部に位置している。平井駅に近接するため交通利便性が高く、人通りが盛んで賑(にぎ)わいのある街並みを有す。
しかし、早くから商業が発展してきたこともあり、周辺にまとまったオープンスペースがなく、細街路に面した建物が老朽化し、災害時の消防救助活動が困難という課題を抱えている。
そこで今回の再開発事業では、災害に強いまちづくりを目標に掲げ、計画地の北西側に防災広場を設けるとともに、大規模災害時にも対応できる防災設備の設置や防災性能の向上を図る。さらに、安全・安心な歩行空間の確保や都市型住宅の供給などを実施することで、地域の魅力を高める。
再開発事業で建設される建物は、高さ110メートルの地上29階建てで、1〜2階に商業施設を設け、3階には子育て支援施設(認可保育園)を配置し、5階以上に約370戸の住戸を設置する。加えて、地域住民が利用可能な集会室の設置や平井駅前に面した防災広場の整備、常時人が憩えるウッドデッキとシンボルツリーを備え、平井駅北口の顔となる施設づくりを目指す。
BCP対策に関して、防災広場には、災害時の拠点とするために、かまどベンチやマンホールトイレ、ソーラー電池を用いた街灯、防災井戸などを完備するとともに、建物内には一時避難場所、防災備蓄倉庫を搭載し、地区内の消防団と連携して、地域の安全性をアップする。
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