ブルガリ ホテルが日本初開業、東京駅前の再開発地区に:再開発
世界的な高級宿泊施設「ブルガリ ホテル」が、東京駅前の八重洲再開発ビルにテナントとして入ることが明らかになった。八重洲の再開発事業は、三井不動産が国家戦略特別区域の特定事業として、国際競争力を高める都市機能の導入や防災対応力の強化、環境負荷低減を掲げて計画している一大プロジェクト。
三井不動産とブルガリ ホテルズ&リゾーツは2018年4月23日、東京駅前の再開発エリアで2022年の開業を目指し建設が進められる超高層複合ビル内に、日本初のブルガリ ホテルを開業することで合意したと発表。翌24日には、総合不動産サービス大手のJLLが、ブルガリの出店契約交渉で三井不動産をサポートしたことを明かした。
再開発計画に国際水準のサービス提供を行うホテルブランドが加わることで、工事完了後には地価も含めたエリア一帯の魅力が高まることに期待が集まる。
イタリアンテイストを内装・インテリアに取り入れた高級路線ホテル
新しいホテルの名称は「ブルガリ ホテル 東京」で、オープンは2022年末。八重洲二丁目北地区の再開発エリアで建設が予定されている複合ビルの39階〜最上階45階に展開する。ホテル部分の延べ床面積は約1万9000m2(平方メートル)となる見通し。
客室は、ツイン・ダブルルームを中心に、ラグジュアリーなスイートから究極のブルガリスイートまで、多彩なタイプを取りそろえた98室を整備する。
付帯設備のBar「イル・バール」、イタリアンレストラン「イル・リストランテ」、暖炉のあるラウンジといったブルガリ ホテルのアイコンとなっている空間全てにアウトドア・テラスを設置。ほかにブルガリのハンドメイド高級チョコレート「イル・チョコラート」のショップや広々とした屋外スペースのあるボールルーム、延べ床面積約1万5000m2のブルガリ・スパも配置する。スパには最先端のフィットネスジムと25mの屋内プールを併設する。
内装・インテリアは、従来のブルガリ ホテル同様にイタリアの建築設計事務所アントニオ・チッテリオ・パトリシア・ヴィールが手掛ける。洗練されたイタリアン・スタイルのエッセンスを取り入れつつ、機能的にも優れた空間創出をデザインするという。
再開発事業の全容は、約1万3400m2の敷地に、地上45階・地下4階の「A-1街区」と、地上7階・地下2階の「A-2街区」を整備する。「A-1街区」は事務所、店舗、宿泊施設、教育施設(区立小学校)、バスターミナルで構成。「A-2街区」は事務所、店舗などから成る。総延べ床面積は約29万3000m2。設計は日本設計、施工者は竹中工務店で、着工は2018年11月、竣工は2022年8月の予定。総事業費は約2398億円を見込んでいる。
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