延べ5.4万m2の物流施設が埼玉県北本市で竣工し満床で稼働、日本GLP:プロジェクト
日本GLPは、埼玉県北本市で開発を進めていた物流施設「GLP 北本」が竣工したことを公表した。入居企業は、山善、カインズ、日本ロジステックのサブリース先であるアドビュートで、竣工前に満床となった。
日本GLPは、埼玉県北本市で計画を進めていた物流施設「GLP 北本」が2021年7月21日に竣工したことを同日に発表した。
最大8社のテナントが入居可能
計画地は、都心から約40キロ圏内で、圏央道「桶川加納インターチェンジ(IC)」から約2.7キロの場所にあり、「桶川北本IC」から約4.9キロのエリアに位置し、東北自動車道と関越自動車道双方へのアクセスに優れている。さらに国道17号線まで約1キロの地域にある他、JR高崎線「北本」駅から2.9キロで、同線「桶川」駅から2.3キロと、住宅地からも至近なことから、雇用を確保しやすい。
GLP 北本は、地上4階建てで、小中規模スペースへのニーズが高い傾向を踏まえて、最小区画面積を約3966平方メートルに設定し、最大8社のテナントが入居できる。建物内には、各分割区画に垂直搬送機と荷物用エレベーターを標準設置しており、縦搬送能力が高く、スロープを用いた2階へのアクセスにより、2フロア(1-4階、2-3階)での効率的なオペレーションが可能。
1階は両面バース構造とし、2階は片面バース構造にすることで、通過型と在庫型の物流センターとして使える。庫内には、備えたLED照明に人感センサー制御を一部採用し、省エネ対策にも取り組んでいる。外観は、周囲の環境にも配慮し、緑地との調和を目指し、森をイメージしたデザインを取り入れた。
また、埼玉県北本市と日本GLPは「災害時における支援物資の集積・輸送拠点などに関する協定」を締結した。今回の協定により、日本GLPは高いBCP機能を持つGLP 北本の倉庫スペースを緊急支援物資の一時保管施設として提供する。なお、GLP 北本は、北本市のハザードマップ上でも、洪水や地震、液状化など、災害による危険度が極めて低いと想定される地点にあり、施設内では、防災センターでの24時間有人警備や非常用発電機によるバックアップ電源の完備なども行っている。
入居企業は、山善、カインズ、日本ロジステックのサブリース先であるアドビュートで、竣工前に満床となった。入居した各社からは、物流拠点として最適な立地や納品リードタイムの短縮を実現すること、配送および保管の両面で役立つ仕様、省エネ効果に貢献する人感センサー付き照明の配置、日本GLPの技術と管理実績などが評価された。
GLP 北本の概要
GLP 北本は、耐震構造のS造地上4階建てで、延べ床面積は5万4478.05平方メートル。所在地は埼玉県北本市下石戸6丁目316番2他で、敷地面積は2万5054.76平方メートル。着工は2020年5月。CASBEE(新築)認証を取得予定。
【訂正】初出時、記事内容に誤りがありました。上記記事はすでに訂正済みです(2021年8月31日16時10分)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 東京建物が“物流施設”の開発に本格参入
東京建物は、埼玉県久喜市のプロジェクトを皮切りに、物流施設の開発事業に本格的に参入する。 - 延べ2.4万m2の物流施設が京都府で着工、大和物流
大和物流が京都府久世郡久御山町で開発を進める物流施設「(仮称)久御山物流センターII」が2021年2月1日に着工した。久御山物流センターIIは、延べ床面積が2万4501.5平方メートルを誇る物流施設になる予定で、稼働後は分散された物流拠点を集約する役割も果たす見込みだ。 - 佐賀県で延べ5万超えのマルチテナント型物流施設を開発、大和ハウス工業
大和ハウス工業は、マルチテナント型物流施設「DPL鳥栖」の開発を開始した。DPL鳥栖は佐賀県で同社初のマルチテナント型物流施設で、最大3社のテナントが入居でき、九州エリアを商圏とする企業だけではなく、全国展開する企業の九州における主要物流拠点としても期待される。 - 大和ハウス工業が沖縄で延べ12.3m2のマルチテナント型物流施設を開発
大和ハウス工業は、沖縄県豊見城市で、物流施設「DPL沖縄豊見城」と「DPL沖縄豊見城II」から成るマルチテナント型物流施設の開発に着手した。両施設の延べ床面積を合わせた総延べ床面積は、沖縄コンベンションセンター約6個分に当たる約12.3万平方メートル。 - 物流施設「LOGI'Qブランド」の2物件が竣工、満床稼働で順調な滑り出し
東急不動産の物流施設開発事業は2016年にスタートし、順調に拡大を続けている。現在稼働中の物流施設が8棟で、建設・計画中の施設が4棟だという。 - 三井不動産のロジスティクス事業が加速、船橋の大型物流施設は完成間近
三井不動産は2012年、わずか10人で構成される物流施設事業部を発足し、2015年にロジスティクス本部として独立。2016年に三井不動産ロジスティクスパークとして上場した。2019年10月末時点で、開発を手掛けた物流施設26件(延床面積220万平方メートル)が稼働済みだ。急速に発展を遂げた三井ロジスティクスパークは2019年11月5日、船橋エリアの「街づくり型ロジスティクスパーク」の第2期の完了と第3期の着手を告知した。