さいたま市で延べ2.1万m2の物流施設の開発に着手、大和物流:プロジェクト
大和物流は、2022年10月末の竣工に向け、埼玉県さいたま市で開発を進める物流施設「(仮称)岩槻物流センター」が2021年8月17日に着工することを公表した。
大和ハウスグループの大和物流は、埼玉県さいたま市で、物流施設「(仮称)岩槻物流センター」の開発に着手したことを2021年6月30日に発表した。
物流施設の24時間稼働に対応
近年、インターネット通販の普及で小口配送や即日配送の需要が高まる一方、物流業界ではドライバー不足や輸送費上昇などへの対応が課題となっている。こうした問題を解消するために、都市部では、ラストワンマイル※1の配送効率を高める消費地近郊型の物流施設が開発されている。
※1 ラストワンマイル:物流センターからエンドユーザーまで商品を運ぶ配送の最後の区間
上記のような状況を踏まえて、大和物流では、千葉県印西市で、ホームセンター向けに、保管・在庫管理、流通加工といったセンター業務を担う「千葉ニュータウン物流センター」を運営し、流通・小売分野における3PL※2サービスを提供してきた。そして、EC(電子商取引)拡大によるさらなる消費行動の多様化を見据え、効率的な物流サービスの基盤強化を目的に、岩槻物流センターの開発を決定した。
※2 3PL:荷主企業に代わる第三者として、物流を設計・提案し、包括的に受託する事業形態
計画地は、東京都心まで約35キロ圏の場所にあり、国道16号へのアクセスに優れるとともに、東北自動車道「岩槻インターチェンジ」から約6.8キロのエリアに位置し、圏央道や東京外環自動車道などを活用することで、首都圏全域への輸配送も行える。さらに、本岩槻工業団地内の工業専用地域であるため物流施設を24時間稼働することに応じる。
建物はS造地上5階建てで、倉庫には、カゴ台車やハンガーラックなどの荷役に適した高床式バースを採用しており、施設の開口スペースには22台の大型トラックが同時に接車可能で、トラックバース面に設置した貨物用エレベーターを活用し、貨物を直接上階へ搬送することができる。高頻度かつスピーディーな荷さばきを要するTC※3の運用にも適しているため、細かな流通加工が必要な日用品や衣料品などの貨物に対応。また、1〜3階の3フロアに事務所を設け、流通加工で作業員を増やした際に求められる十分なスペースを確保する。
※3 TC:納入された商品を格納・保管せずに検品・仕分けをし、納品先へ配送するタイプの物流センター
今後、大和物流は、岩槻物流センターが竣工後、交通利便性と充実した施設仕様を生かし、関東エリアを商圏とする流通業者や小売業者向けの保管・輸配送拠点として運営する。
岩槻物流センターの概要
岩槻物流センターは、S造地上5階建てで、延べ床面積は2万1130.64平方メートル。所在地は埼玉県さいたま市岩槻区古ケ場2丁目6-1他で、敷地面積は1万590.61平方メートル。床荷重は1階が1平方メートル当たり2.0トンで、3〜5階は1平方メートル当たり1.5トン。梁下有効高は1階が6.5メートルで、3〜5階は5.5メートル。搬送設備は貨物用エレベーター2基と垂直搬送機2基を設置。アクセスは、JR東日本東北本線「蓮田」駅から約4.4キロで、東武野田線「東岩槻駅」から約2.4キロ。設計・施工は大和ハウス工業が担当し、建物の着工は2021年8月17日で、竣工は2022年10月末を予定している。
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