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住宅性能評価3項目で最高ランクを取得した木造中層賃貸マンションが稲城市で上棟プロジェクト(3/3 ページ)

三井ホームが、東京都稲城市で開発を進める木造中層賃貸マンション「(仮称)稲城プロジェクト」が2021年5月に上棟した。稲城プロジェクトは、劣化対策等級で「3」を、断熱等性能等級で「4」を、一次エネルギー消費量等級で「5」を設計段階で取得している。

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制振パッドなどで歩行の衝撃を吸収

 Muteは、フローリング、高比重遮音マット、パーティクルボード、制振パッド、強化石こうボード、合板、床根太(ねだ)、ロックウール、吊り天井根太、強化石こうボード、配線用二重天井LGS下地、石こうボードを上から順に積層した床材で、RC造と同等の遮音性を実現し、RC造やS造と比較して優しい歩行感を体感可能。


高遮音床「Mute」

 制振パッドは、防振ゴムを脚部に取り付けることで、歩行の衝撃を防振ゴムが吸収するようにしている。吊り天井根太は、天井側の石こうボードを支え、上階からの衝撃音を物理的に絶縁し、天井側の遮音性も高める。吊り天井根太の接合部材としては独自開発した「防振天井根太受け金物」を採用した。防振天井根太受け金物は、搭載された山型の防振ゴムが金物の上にのる吊り天井根太の接触面積を小さくし、天井からの衝撃を効果的に抑える。


Muteの制振パッド

 また、マンション内には、国産材活用の一環として、信州カラマツを材料に使用した大断面の枠組壁工法製材を床組みの一部に利用している他、ツーバイフォー製材を横に並べてクギ打ちし隙間なく敷設した部材「NLT(Nail Laminated Timber)」を一部の床組みに活用し生産性と施工性の検証を行っている。


信州カラマツを用いた「NLT」

 耐火性に関して、建物の開口部には、3ミリの耐火シートを用いることで、開口部の被覆を一般仕様の5分の1とし、耐力壁長を確保した。コロナ対策としては、専有部のフローリングや壁紙に抗ウイルス仕様を導入し、キッチンには非接触型の自動水洗を採用する予定だ。

稲城プロジェクトの概要

 稲城プロジェクトは、木造(一部RC造)5階建てで、延べ床面積は3738.30平方メートル。所在地は東京都稲城市百村1625−1で、敷地面積は1499.20平方メートル。総戸数は51戸。設計・施工は三井ホームが担当し、着工は2020年10月で、竣工は2021年11月を予定している。

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