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【新連載】FM探訪記:調査研究部会とコロナ禍でも元気な「こころとからだのウェルビーイング研究部会」JFMA調査研究部会のFM探訪記(1)(2/2 ページ)

本連載では、日本ファシリティマネジメント協会(JFMA) 専務理事 成田一郎氏が「JFMA調査研究部会のFM探訪記」と題し、JFMA傘下で、マネジメントや施設事例、BIM×FMなどの固有技術をテーマにした合計18の研究部会から成る「調査研究部会」での研究内容を順に紹介していく。第1回は、調査研究部会の全体概要と、2018年に新設した「こころとからだのウェルビーイング研究部会」について解説する。

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発足したばかりの「こころとからだのウェルビーイング研究部会」とは?

 ここ数年で発足した研究部会としては、2015年に「インフラマネジメント研究部会」、2017年に「人と場へのFM投資価値研究部会」がそれぞれあり、直近では部会としては、2018年に発足した「こころとからだのウェルビーイング研究部会」があります。

 今回は、このうち「こころとからだのウェルビーイング研究部会」を紹介しましょう。

 こころとからだのウェルビーイング研究部会は、随分と長い部会名ですが、「ウェルビーイング(well-being)」、つまり精神的・身体的・社会的に良好な状態を意味し、単に病気でないということでなく、心身ともに健康で幸福である状態の在り方を研究する部会となっています。

 少子高齢化によって、労働生産年齢人口が減少する中で、ウェルビーイングは生産性を向上させるための企業戦略にもなっていますが、新型コロナウイルス感染症の世界的災厄が降りかかり、人々がいかにオフィスでウェルビーイングに過ごせるか、コミュニケーションができるかが重要な課題になってきています。これらを探求することは、FMの新しい在り方の探求でもあり、今まさに求められている研究テーマの部会といえます。部会長は、高原良氏(TATAMI)、20余人の部会員と、コロナ禍にあっても活発に活動しています。


コロナ禍で「ウェルビーイング(well-being)」がFMでも重要なキーワードに

 新型コロナウイルス感染症が国内でも暗く影を落とす中で、JFMAでは2020年4月21日〜5月1日のほぼ毎日、合計8つのメッセージを提唱し、「コロナに勝つ!―JFMAからのメッセージ―」としてまとめ、Webサイトに掲載し、その後は小冊子にもしました。そのなかで同年4月28日には当部会からも、「こころとからだの健康―今、企業に行って欲しいこと―」と銘打った素晴らしいレポートを発信してます。


こころとからだのウェルビーイング研究部会がコロナ禍で発信した「こころとからだの健康―今、企業に行って欲しいこと―」が掲載された冊子

 その後も、同部会では調査研究活動を続け、2020年4月の緊急事態宣言以降に公開されたファシリティ関連の感染防止対策ガイドライン(民間企業によるものも含む)と、実際の取組み事例を収集し、ファシリティ内のエリアごとに感染防止対策項目の整理を行いました。それらを「『HACK THE CRISIS』オフィスにおける新型コロナウイルス感染症対策に関する調査報告書」として、JFMAの公式Webサイトに2021年6月3日に掲載しました。ぜひご覧ください。

 また、高原部会長らが上記の調査報告書を分かりやすく解説するウェビナー「オフィスにおける新型コロナウイルス感染症対策に関する調査報告セミナー」を2021年7月8〜18日に、VimeoによるWebオンデマンド配信で開催します。


「オフィスにおける新型コロナウイルス感染症対策に関する調査報告セミナー」JFMA公式Webサイトの開催告知ページ

著者Profile

成田 一郎/Ichirou Narita

2011年7月、社団法人日本ファシリティマネジメント推進協会(現:公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会:JFMA)常務理事兼事務局長に就任。2016年6月には日本ファシリティマネジメント協会 専務理事に就任し、現在に至る。

一級建築士。認定ファシリティマネジャー。

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