白鶴酒造の社宅が賃貸マンションに建て替え、専有部にはコロナ対策:プロジェクト
東京都新宿区市谷仲之町にあった白鶴酒造の社宅兼倉庫は、高松建設の設計・施工による建て替えにより、賃貸マンション「市ヶ谷仲之町ヒルズ Wing・Crest」に生まれ変わった。
高松建設は、東京都新宿区市谷仲之町で、施工を進めていた賃貸マンション「市ヶ谷仲之町ヒルズ Wing・Crest」が2021年2月28日に竣工したことを同年3月26日に発表した。
建物のデザインは2面性を表現
市ヶ谷仲之町ヒルズ Wing・Crestは、白鶴酒造が社宅・倉庫として使用していた建物を賃貸マンションとして建て替えたもので、南棟「Wing」と北棟「Crest」の2棟で構成され、両棟ともに地上6階建てだ。南から北にかけて広くなる敷地に合わせ、Wingは片廊下に、Crestは2〜4階を中廊下かつ5〜6階を片廊下とした。
建物のデザインは、創業270年を超える長い歴史を持つ白鶴酒造に合わせ、流行に左右されない普遍性と時代を捉えたより都会的なスタイルの2面性を持たせた。具体的には、大通りに面する東面は、色を暖かみのあるベージュとした他、約70メートルの敷地間口を生かしたバルコニー面が連なるダイナミックなデザインで存在感を強調した。一方で、閑静な低層住宅地に面する西面は、周辺への圧迫感を抑え、開放感を高めるためにガラスを多用したスタイリッシュな外観に仕上げた。
専有部は、単身者をメインターゲットとした1Kと1DK、単身者・新婚世帯がターゲットの1LDKから成る全87戸で、オートロックや防犯カメラといった防犯設備を備え、宅配ボックスやトイレ内に手洗い場も設けているため、コロナ禍で求められる非対面での荷物の受け取りと手洗いの徹底を行いやすい。さらに、北棟西側上階の住戸では、日影規制でセットバックした箇所を利用して広いルーフバルコニーを配置し、眺望を楽しめる空間を創出した。
建物の1階には薬局やクリニックが入居している。クリニックと薬局は、入居者だけでなく周辺住民も気軽に受診可能なクリニックとして機能している。
耐震性に関しては、建築基準法で定める地震力を15%上回る厳しい設計基準に基づき設計・施工した。
市ヶ谷仲之町ヒルズ Wing・Crestの概要
市ヶ谷仲之町ヒルズ Wing・Crestは、WingとCrestともに地上6階建てで、延べ床面積は、Wingが1803.65平方メートルで、Crestは1966.98平方メートル。所在地は、Wingが東京都新宿区市谷仲之町3-1で、Crestは東京都新宿区市谷仲之町3-45。専有面積は、Wingが25.74〜46.48平方メートルで、Crestは25.37〜54.17平方メートル。
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