1級河川の本川と海岸線の状況を2D図で即時見える化するシステム、建設技術研究所:防災
建設技術研究所は、独自の水災害リスクマッピングシステムにより、河川の観測水位や海岸の観測潮位を仮想的な水面として計算し、分かりやすい2次元の図で表現可能な「RisKmaバーチャル水面マップ」を開発した。
建設技術研究所は、個人で使える水災害リスクマッピングシステム「RisKma」で、リアルタイムで近くの川における水位や潮位を把握できる「RisKmaバーチャル水面マップ」を2020年10月9日に提供開始した。
近年、秋雨前線や台風などによる豪雨が頻発している。豪雨による水害の軽減を目指し、建設技術研究所は、膨大な気象や河川、水路、都市に関する知見とデータを活用したRisKmaバーチャル水面マップを開発した。
RisKmaバーチャル水面マップは、これまで専門的で理解しにくかった河川の観測水位や海岸の観測潮位を、独自の水災害リスクマッピングシステムにより仮想的な水面として計算し、水位と地盤高の差を2次元の図で表現した。主に1級河川の本川と全国の海岸線付近を対象としている。
RisKmaバーチャル水面マップの利点は、河川水位の上昇に起因する氾濫や内水氾濫、バックウォータ現象による氾濫、高潮による浸水リスクを、PCやスマホなどの端末でいつでも場所を選ばず確かめられる点。Web版のRisKmaバーチャル水面マップでは、リアルタイムに地図上で近隣河川の水位や潮位と地盤高の差も閲覧できる。
今回のサービスは、豪雨時に、住民と企業の避難判断や物流・交通会社の交通渋滞リスクに対する回避など、さまざまなシーンでの活用が期待されている。今後、建設技術研究所は、RisKmaバーチャル水面マップの対象を2級河川にも拡大し、サービスの充実を図っていく。
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