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大林組が建築確認申請と構造計算適合性判定の“電子申請”を実現電子申請

大林組は、日本生命の新潟ビル新築工事で、建築確認申請と構造計算適合性判定を電子申請で実現した。電子申請は、コロナ禍での移動や接触の削減とテレワーク業務の拡大にもつながる。

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 大林組は2020年12月16日、建築確認申請と構造計算適合性判定で、電子署名を付与した電子申請を建設業界で初めて同時に実施したことを明らかにした。同社では、新型コロナウイルス感染症拡大防止に対応した新しい生活様式への取り組みの一つと位置付けており、電子申請によりテレワークでも対応ができるようになり、3密の回避や接触の機会減少など、感染対策を図りながらの業務変革が実現する。

確認申請機関と電子申請を行う手法を確立

 従来の建築確認申請は、紙媒体で図書や申請書を作成して対面で提出しており、確認審査や確認済証の交付、副本の保管も紙ベースで行っていた。しかし、2014年に国土交通省から通知された「建築確認手続き等における電子申請の取り扱いについて(技術的助言)」や日本建築行政会議 ICT活用部会で「建築確認検査電子申請等ガイドライン」が策定されるなど、手続きの電子化は業界内で進められていた。

 今回、大林組は、日本ERI、日本建築センターと協働で、設計図書の電子データアップに必要な要件や法的懸念事項をオンライン協議を通じて整理し、電子申請を行う手法を確立した。

 成果として、2021年1月に着工する「(仮称)日本生命新潟ビル新築工事」で、日本ERIに建築確認申請と日本建築センターに構造計算適合性判定をそれぞれ電子申請で行った。建築確認申請と構造計算適合判定で、同時に電子申請を実施するのは業界初のことだという。


「(仮称)日本生命新潟ビル新築工事」のイメージパース 出典:大林組

建築確認申請、構造計算適合性の電子申請フロー 出典:大林組

 大林組は、今回の取り組みを通じて獲得した知見を生かし、今後の設計案件でも指定確認検査機関との連携を図り、建築確認申請などで電子申請を拡大させる。また、設計作業の効率化だけにとどまらず、生産、維持管理の一連のプロセスまでを、大林組のBIM一貫利用を前提としプロジェクト「SBS(Smart BIM Standard)」で連携し、業務プロセスの変革を一体的に行うことで生産性の向上を図っていくともしている。

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