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建機の自動運転技術開発スピードを加速するVR活用術FORUM8デザイン フェスティバル2019(3/3 ページ)

建設業界では加速する人手不足を解決するために、建設機械を自動で運転する技術の開発を進めている。自動運転技術が完成することで、1人で複数の建設機械を操縦したり、遠隔地からテレワークで操作することが容易になるため、省人化を実現する。また、人と建設機械の接触回数を減らせるため、事故発生件数も削減できると見込まれている。大成建設では、自動運転技術の開発速度を上げるVRを用いた新ワークフローを構築した。

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重複幅を最小化することが重要

 次に振動ローラーの事例について言及した。振動ローラーの自動運転技術開発では、酒井重工業とアライアンスを組んでいる。振動ローラーは、路面に敷きならした材料を固く締め固める建設機械。ワークフローを自動化するにあたって、重要になるポイントは重複幅だという。


振動ローラーの役割

重複幅の大きさが作業効率に直結する

 青木氏は、「例えば、同じ面積でも効率良く転圧が行えれば、少ないレーン数で業務が遂行するが、重複幅が大きくなると、転圧するレーン数が増え、時間や燃料、人手が余計にかかってしまう。振動ローラーは、直線に沿って走れ、隣接するレーンに移動するときに、無駄なく動けることが大事になる。UC-win/Road上で、こういった動作を事前に調べたことで、実環境での実証試験で、隣のレールに小さい重複幅で移動することに成功した」と説明した。


UC-win/Road上でシミュレーションした後に、実環境で自動運転により隣のレーンを移動する実証試験を実施

 さらに、「片勾配(こうばい)になっているエリアで、振動ローラーを自動走行させるためには、搭載するソフトに複雑なアルゴリズムをインプットする必要がある。UC-win/Road上で、アルゴリズムを試し、問題がある場合は、アルゴリズムを再構築することで、実機を用いたテストの安全性も高められる」と解説。現状では、走行誤差約20センチで、振動ローラーを自動で走らせられ、大成建設の現場でも試験的に活用しているという。


UC-win/Road上でシミュレーションした後に、実環境で自動運転により片勾配を走行させる実証試験を実施

 終盤に最近のトピックスとして、UC-win/Road上の路面に、建設機械が通過すると、足跡が残せるようになったことや振動が生じる箇所を建設機械が通ると車体が揺れるアクションが追加されたことが述べられた。


3Dモデルが通過することで、土の形状が変形する機能がUC-win/Roadに追加

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