低価格で軽量な宅配ボックス「COMBO-Light」、アンカー不要で接着施工に対応:スマートハウス(2/2 ページ)
国土交通省は2019年10月1日から次世代住宅ポイント制度をスタートする。同制度では、“家事負担軽減に資する設備”として、住宅用宅配ボックスが補助金の対象となる。これを受け、パナソニックは、同日から後付け用宅配ボックス「COMBO-Light」を全国のパナソニックショールームで展示を始めるとともに、受注を開始し拡販を図る。
接着施工で顧客が取り付け可能
COMBO-Lightは、従来のアンカーを使用する固定方式の他に、建物への後付けに適した接着施工に対応している。
接着施工の手順は、まず、COMBO-Lightの底面に据え置き施工用のベースをネジで装着する。配置する場所に置いた型紙の台紙に接着剤を塗布し、同ボックスを固定し養生する。24時間で接着剤が硬化し、その後、型紙をはがして完了する。なお、接着剤の完全硬化には10日を要す。
2019年9月27日に都内で開催された製品発表会で、パナソニック ライフソリューションズ ハウジングシステム事業部 外回りシステムビジネスユニット 外回り設備商品推進部 部長の中島裕章氏は、「従来は、新築物件をターゲットに、工務店などに販売していたが、COMBO-Lightは、ユーザーが自身で取り付けられる接着施工に応じているので、既築不動産の住人に、eコマースや家電量販店、ホームセンターなどを介して提案できる」と語った。
サイズのラインアップは、390(W)×473(D)×590(H)ミリのミドルタイプと、390(W)×473(D)×790(H)ミリのラージタイプを備えている。ラージタイプは、以前から顧客の要望が多かったウォータサーバの詰め替えボトルやおむつも入れられる仕様。ラージタイプとミドルタイプはねじで固定することで重ねられ、2回連続の配送でも機能する構造を作れる。カラーバリエーションは、マッドブラック、漆喰ホワイト、ステンシルバー、エイジングブラウン、ボルドー、ダークウッドの6種。
パナソニックは、COMBO-Lightの発売を弾みとして、2021年度に住宅用宅配ボックスを約15万台販売することを目標に掲げている。また、2030年に、戸建住宅用宅配ボックスの設置率を新築で100%(標準設備化)、既築で50%を目指す。
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