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自動運転の死角を道路側で補完 大林組が路車協調型の安全技術を開発インフラDX

大林組は、信号機のない横断歩道で人感センサーにより歩行者を検知し、人と車両の双方に注意喚起する安全支援技術を開発した。見通しの悪い場所や夜間など歩行者と車両が互いを認識しにくい状況でも、早期に情報を伝え、車両側の減速/停止の判断、歩行者側の無理な横断の防止につなげ、対人事故を未然に防止する。

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 大林組は2026年8月24日、信号機のない横断歩道で、道路や信号機、センサーなどの道路インフラ側から歩行者と車両の双方に注意を喚起する安全支援技術(特許出願中)を開発したと発表した。

 道路インフラ側で歩行者の存在と車両の接近を検知し、車両と歩行者に伝え、自動運転車でも把握が難しい状況を補完して事故を防ぐ。

道路インフラと車両が連携して安全性を高める路車協調型技術

 自動運転の実用化に向けた取り組みが日本各地で進む中、社会実装に向けて車両側のシステム高度化に加え、道路インフラ側からも安全な運行を補完する技術の重要性が高まっている。大林組はこうした動向を踏まえ、将来の自動運転社会を支える道路空間の在り方を検討してきた。

 今回開発したシステムは、道路/モビリティインフラ構想「e-MoRoad」の実現に向けた取り組みの一つ。道路インフラ側にセンシング機能と通信機能を付加し、自動運転車でも把握が難しい状況を補完して事故を防ぐ路車協調型技術として構築した。

 本技術は、信号機のない横断歩道周辺に設置する人感センサー、ビーコン発信器(近距離無線通信)、車載表示器、路面表示器で構成する。横断歩道付近に設置した人感センサーが歩行者を検知すると、その情報をビーコン信号で車載表示器へ伝達し、車両側に歩行者の存在を知らせる。同時に、自動運転車両の接近を検知すると、横断歩道近くの路面表示器へ伝達し、歩行者にも注意を促す。

 開発に際しては大林組がシステム全体の構想を立案し、専門技術を有する複数企業と連携した。各企業の役割としては、センサーをアカサカテック、通信機をセイコーインスツル、車載表示器をジークス、通信インフラを朝日機器、表示器を豊田中央研究所と古河電気工業がそれぞれ担った。

 最大の特長は、道路インフラ側から歩行者情報と車両接近情報を補完できる点にある。見通しの悪い場所や夜間/悪天候など、歩行者と車両が互いを認識しにくい状況でも早期に情報を伝えることで、車両側の減速/停止判断、歩行者側の無理な横断の抑制が可能になる。また、人感センサーやビーコン通信などの汎用技術を組み合わせているため、専用設備を新設する場合に比べて導入コストを抑えられ、既存の道路設備にも導入しやすい。

自動運転車両への伝達イメージ図
自動運転車両への伝達イメージ図 出典:大林組プレスリリース
歩行者への伝達イメージ図
歩行者への伝達イメージ図 出典:大林組プレスリリース

 本システムで想定している自動運転の「レベル2」では、車載表示器の注意喚起によりドライバーの判断を補完する。その先には自動運転制御と連携し、車両の減速、停止、発進の指示を可能にする未来も見据えている。

 今後は、信号機の設置が難しい生活道路や施設内道路などでの活用を目指し、センサーや通信機器の設置条件、検知精度、通信安定性、情報表示の方法などについて検証を重ねる。車両の自律的な判断をインフラ側から補完し、人と車両がより安全に共存できる交通環境の創出を図る方針だ。

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