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熊谷組、能登半島地震の河道閉塞現場で応急復旧ロボットの実証実験i-Construction 2.0

熊谷組は、能登半島地震の被災地で、河道閉塞の応急復旧を目的としたロボットシステムの実証試験を実施した。石川県輪島市の河原田川市ノ瀬地区にシステムを搬入し、遠隔操作による排水ポンプの設置など一連の応急復旧作業を検証した。

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 熊谷組は2026年8月5日、「令和6年能登半島地震」で河道閉塞が発生した石川県輪島市の河原田川(市ノ瀬地区)で、小型建設機械を遠隔操作して排水ポンプを設置する応急復旧ロボットシステムの実証試験を実施したと発表した。

 実証したシステムは、ヘリコプターで分解せずに運搬できる質量3トン未満の3トン級油圧ショベルと3トン級不整地運搬車を遠隔操作し、河道閉塞の応急復旧を行うもの。システムを実際の災害現場に搬入して実証試験を行ったのは、今回が初めてとなる。

ロボットシステムによる応急復旧作業のイメージ
ロボットシステムによる応急復旧作業のイメージ 出典:熊谷組プレスリリース

 熊谷組は、内閣府と科学技術振興機構が推進するムーンショット型研究開発事業の目標3「自ら学習/行動し人と共生するAIロボット」の一環として「多様な環境に適応しインフラ構築を革新する協働AIロボット(CAFEプロジェクト)」に参画し、河道閉塞の二次被害を防ぐ技術開発に取り組んできた。

 今回の実証現場は、堆積土砂によって走行性が著しく低下した軟弱な地盤で、不安定な水際での作業も必要な環境だった。システムを現地に投入し、遠隔操作によって排水ポンプを水中に設置するまでの一連の応急復旧作業を検証した。

 3トン級油圧ショベルには、アタッチメントとして「ロータリーフォーク」を搭載。チルト機構と全旋回機構を備え、災害現場特有の不安定な地盤で建機や資機材が傾いた状態でも対象物をつかみ、移動できる。作業員は安全な位置から建機を遠隔操作する。

 また、軟弱地盤で建機のクローラが沈み込むのを防ぐため、合成繊維織物の内部に塩ビ管を挿入した構造の「走行路補強マット」を開発した。重量は従来の敷鉄板と比べて約24分の1。マットはロール状にして不整地運搬車で運び、油圧ショベルで展開しながら敷設する。

ロール状の走行路補強マットの展開/敷設作業
ロール状の走行路補強マットの展開/敷設作業 出典:熊谷組プレスリリース

 排水ポンプの設置では、遠隔操作によってフレームに固定したポンプを敷設済みのマット上に荷卸し、ホースや電源ケーブルを展開。その後、ポンプを搭載したフレームの後方に延長用フレームを連結し、小型建機の作業半径を物理的に拡張する。建機を危険な水際に接近させることなく、後方からフレームを押し出して排水ポンプを水中に設置できる。

排水ポンプフレームの連結作業
排水ポンプフレームの連結作業 出典:熊谷組プレスリリース
排水ポンプフレームの押し出し作業
排水ポンプフレームの押し出し作業 出典:熊谷組プレスリリース

 実証では、走行路補強マットの敷設から排水ポンプの設置、ホースの展開、排水ポンプフレームの押し出しまでの一連の作業を検証。小型ロボットと軽量な補強マットによって道路寸断エリアへも投入/施工可能で、初動対応を迅速化できることを確認した。

 また、水際での作業や重機接近作業を遠隔操作とフレーム延長機構に置き換えることで、作業員の二次災害リスクを低減。軟弱地盤や傾斜地でも走行性を確保し、アタッチメントのチルトと旋回機構により設置作業ができることを確認した。

 熊谷組は今後、実証で得られたデータや成果をもとにシステムの高度化を進め、災害発生時の早期展開と社会実装を目指す。

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