積木製作、東京メトロ向けトンネル検査VRを開発 変状を見つける力を養成:xR
積木製作は、東京メトロ向けに新入社員研修用のトンネル検査VRコンテンツを開発した。日比谷線のトンネルを実写で再現し、ひび割れや漏水などの変状を受講者自身が見つける力を養う。
積木製作は2026年7月16日、東京メトロ向けに新入社員研修用の「トンネル検査VRコンテンツ」を開発したと発表した。日比谷線のトンネルを実写で再現し、研修センターの模擬トンネルでは見ることができないひび割れや漏水などの変状を現実に近い環境で学べる。VRコンテンツの活用により、トンネルの維持管理に欠かせない、変状を見つける力を養う。
東京メトロは従来、研修センターの模擬的な構造物を活用して社員教育を行っていたが、構造物が新しく、実際の変状を表現しきれないという課題を抱えていた。当初はAR(拡張現実)を用いた変状の表示を試みたが「周囲がきれいなままで、そこだけが汚れて見える」「変状の発生原因まで読み取る学びにつながりにくい」など限界があったという。そこで今回、より現実のトンネルに近い環境で学べるVRを導入した。
コンテンツの特徴は、受講者自身が変状を見つける訓練を行える点にある。受講者の習熟度に応じて段階的に学べる2段階構成とし、初級編では変状の場所が示されて検査手順を学べる。上級編ではポップアップなどの手掛かりを表示せず、自ら変状を見つけ出す。情報が与えられなくても自力で変状を発見できる力を養えるよう設計している。
受講者はVR空間内を見回しながら変状を探し、見つけた変状を選択すると、画面上にポップアップが表示される。進行度(ランク)の判定や発生原因の回答ができ、実際の検査業務に近い形で学習を進められる。
VRでは、トンネル内の暗さや汚れ、足元の状況まで忠実に再現した。現場に入る前の予習が行えるため、社員の不安感の解消にもつながっているという。普段トンネルに入らない事務や財務系の社員も体験し、現場業務への理解促進にもつながっている。
東京メトロは今後、研修センターで再現されていない橋梁(きょうりょう)や土工などの土木施設についても、同様のVRコンテンツへの展開を視野に入れる。積木製作は引き続き東京メトロと連携し、人材育成や技術伝承を支援していく。
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