海に浮かぶ再エネ100%で稼働するデータセンター、横浜港大さんふ頭で稼働:データセンター
日本郵船、NTTファシリティーズ、ユーラスエナジーホールディングス、三菱UFJ銀行、横浜市が、世界初を謳う再エネ100%で運用する洋上浮体型データセンターが稼働を開始した。ミニフロート(浮体式係留施設)上に、コンテナ型データセンター、太陽光発電設備、蓄電池設備を設置し、実用化すれば電力消費と脱炭素化の両立とともに、建設費や工期の問題も解消に近づく。
日本郵船、NTTファシリティーズ、ユーラスエナジーホールディングス、三菱UFJ銀行、横浜市が共同で検討を進めている再エネ100%で運用する洋上浮体型データセンターが、325日に横浜市の横浜港大さん橋ふ頭に設置されているミニフロート(浮体式係留施設)上で運用の実証実験を開始した。
再エネのみで運用するミニフロート上のデータセンター
洋上浮体型データセンターは、クラウドサービス普及や生成AIの登場で需要が高まるデータセンター運用時のさまざまな課題(電力消費の増大と脱炭素の両立、データセンター建設期間の長期化、建設費の高騰、耐災害性の確保など)の解決を目的とする。2025年3月27日に5者は、災害対策用のミニフロート(浮体式係留施設)を活用したグリーンデータセンターに関する覚書を締結し、2026年2月10日には内閣府の「日本オープンイノベーション大賞」の総務大臣賞を受賞した。
今回の実証実験では、ミニフロート上にコンテナ型データセンター、太陽光発電設備、蓄電池設備を設置した。世界で初めてを謳(うた)う洋上の浮体上に設置したデータセンターは再エネのみで運用する。
今後、2026年度末までを目処に、塩害や振動観点での稼働安定性や再エネのエネルギーマネジメントに関する検証など、実用化に向けた実験を重ねる。
洋上浮体型グリーンデータセンターが実用化すると、今後の有望な再生可能エネルギーとされる洋上風力発電の効率的な利用が可能になる。将来は、洋上浮体型データセンターを洋上風力発電所の近くに立地し、発電された電気をデータセンターで活用し、陸上の電力系統に依存や制限されることなく、生み出された再生可能エネルギーを最大限活用することも目指す。
また、建設用地や建設事業者の不足、建設リードタイムの長期化といった陸上でのデータセンター建設を取りまく課題の解決も期待されている。
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