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放置竹林を建材に再利用、長谷工が成田市に竹チップ製造工場を新設:カーボンニュートラル
長谷工コーポレーションは、放置竹林の有効活用と建設副産物の再資源化を目的として、千葉県成田市で竹チップ製造工場の新設工事に2026年3月に着工する。放置された竹林の竹をチップ化し、建設資材や農業資材として販売する。
長谷工コーポレーションは、「放置竹林」の有効活用と建設副産物の再資源化を目的に、千葉県成田市で竹チップ製造工場を新設する。2026年3月に着工し、同年9月の竣工、翌10月の本格稼働を予定している。
竹害問題の解決に加え、環境負荷低減やCO2の地中固定も実現
日本全国に広がる竹林は、近年その利活用が進まず、管理が行き届かない放置竹林が深刻な社会問題となっている。
そこで長谷工コーポレーションは2024年3月から、福岡大学 工学部 教授 佐藤研一氏との共同研究を通じ、竹チップを用いた「杭汚泥の固化処理技術」の開発に取り組んできた。建設現場で発生する汚泥を竹チップで安定化(再資源化)する技術で、セメント系固化材の使用量削減によるCO2排出量低減に加え、竹が生長過程で吸収したCO2を地中に固定できる利点がある。
今回、実用化の目途が立ったことで、竹チップの安定供給体制の構築が急務となり、専用工場を新設することとなった。
成田市に新設する工場は敷地面積約3200平方メートルで、テント型工場棟や事務所棟、屋外備蓄ヤードなどを備える。千葉県森林組合や周辺の自治体、NPO法人などから竹材を調達してチップ化する。
杭汚泥固化材や地盤改良材、植栽材といった建設資材の他、肥料や飼料などの農業資材としても販売する。今後は、竹害が深刻な関西圏や東海圏への事業範囲の拡大も視野に入れる。
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