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ロボットアームでコンクリート打設を自動化、日本ヒュームが開発:ロボット
日本ヒュームは、ロボットアームを活用したコンクリート自動打設システム「NH-ROBOCON」を開発した。従来は複数人が行っていたコンクリート打設と加振作業を開始から完了まで無人で実施できる。
日本ヒュームは2025年10月20日、ロボットアームを活用したコンクリート自動打設システム「NH-ROBOCON」を開発したと発表した。ボタンを押すだけで、従来は複数人で行っていたコンクリート打設作業と加振作業を、開始から完了まで無人化できる。
NH-ROBOCONは、型枠の位置を自動認識し、レベルセンサーによってコンクリートの残量と補充タイミングを管理しながら、ポンプへの補給を自動で行う。さらに、バイブレーターの自動挿入/加振によって均一な締固めを実現し、製品品質の向上につなげる。打ち上がり高さの自動検出も可能で、作業のミスを未然に防ぐ。
今後は、システムの機能拡張を図り、作業の自動化を進める。また、AIや3Dプリンティングなどを活用し、作業の効率化や短納期対応、コスト削減を実現することで、市場競争力の一層の強化を目指す。
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