LED照明かスマホでかざすだけで分かる! 今治市のLED化調査で採用された「mapry電球」:LED化
マプリィは、かざすだけでLED照明かを判別できるアプリ「mapry電球」を開発した。今治市の公共施設LED化に採用され、約1000施設の建屋や部屋単位で照明の種類や形状の把握に役立ったという。
マプリィは、スマートフォンとサーモグラフィー機器を活用し、照明器具の種類を非接触で計測/記録できるアプリケーション「mapry電球」を2025年7月1日に正式リリースした。電気工事業者や施工管理会社、施設管理会社、など、照明の調査や管理業務を行う多くの現場での活用を想定している。
今治市のLED化で抱える課題を解決すべく開発
mapry電球開発背景には、愛媛県今治市の公共施設でのLED化があった。今治市では「今治市地球温暖化対策実行計画」に基づき、2030年までに公共施設の照明を全てLED化することを目指している。LED化推進には、約1000施設に及ぶ建屋や部屋ごとの照明器具の種類や形状を正確に把握する必要があった。
こうした現況調査は従来、目視確認や型番記録など手作業で行われており、膨大な時間と労力を要することが課題となっていた。
そこで、住信SBIネット銀行、テミクス・グリーン(THEMIX Green)、マプリィ、愛媛銀行の4者が連携し、スマートフォンを活用した照明器具調査の効率化を目的とした実証事業を開始した。その中で、非接触で照明器具を計測/判別し、記録まで一括して行えるアプリケーションとしてmapry電球を開発した。
使用機材は、Android端末(Google Pixel推奨)とサーモグラフィー(FLIR ONE Pro)。スマートデバイス対応サーモグラフィーとアプリを活用することで、対象の電球にかざすだけで温度を計測し、従来型照明かLEDかを判別できる。器具の形状や型番などは、ピクトサイン(アイコン)から選択でき、視覚的かつスムーズな入力が可能です。
また、あらかじめ取り込んだ平面図上に、照明の設置位置をピンで記録し、施設全体の照明状況が視覚的に分かる。抽出した照明情報は、CSVやPDF形式での出力に対応し、台帳作成や報告書作成の手間が大幅に削減する。
mapry電球の利用料は年間3万6000円(税別)。
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