大阪東梅田に都市型データセンター竣工、サンケイビル:プロジェクト
サンケイビルと関西テレビが大阪市の東梅田エリアで開発を進めてきた都市型データセンター「オプテージ曽根崎データセンター(OC1)」が、2025年9月30日に竣工する。運用開始は2026年1月29日の予定。
サンケイビルは2025年9月26日、関西テレビと共同で大阪市の東梅田エリアで開発を進めていた都市型データセンター「オプテージ曽根崎データセンター(OC1)」が、9月30日に竣工すると発表した。運用開始は2026年1月29日を予定している。
開発は、サンケイビルと関西テレビが共同で組成した特定目的会社「KS東梅田」が担い、設計はサンケイビルグループのサンケイビルテクノ一級建築士事務所と奥村組西日本支社一級建築士事務所、施工は奥村組が担当した。運営はオプテージ。特定目的会社のアセットマネジメント業務はサンケイビル・アセットマネジメントが担った。建物は地上14階建て、敷地面積は約2239平方メートル。
OC1は、生成AIの活用拡大やBCP対策を背景に高まる関西圏のデータセンター需要に対応する。主要なメガクラウドのアクセスポイントがある堂島エリアや心斎橋エリアから半径3キロ圏内に立地。データセンター内には複数のインターネットエクスチェンジ(IX)サービスの接続拠点を備え、国内外の多様な事業者との低遅延/高品質な接続が可能。
利用者はラックに引き込むキャリアを自由に選択できる。データセンター事業者に対しても、オプテージが保有する豊富な光ファイバー網を利用することで、多様なネットワークサービスを実現しやすい環境を提供する。
エネルギー面では、高効率空調システムや省エネ機器を導入して消費電力を抑えながら、関西電力の「再エネECOプラン(トラッキング付帯)」を採用し、実質的に再生可能エネルギー100%を達成する計画。さらに、今後進むサーバの高性能化/高発熱化を見据えた空調システムの採用やエアフロー設計などにより、高密度/高負荷な設備にも対応する。
建物は免震設計を採用し、電源系統は冗長化、72時間以上の連続稼働が可能な非常用発電機を備え、24時間365日体制の常駐管理を整備した。日本データセンター協会(JDCC)のティア4に準拠した設計とし、災害時にも安定したサービスの提供を目指す。
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