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鋼橋の3Dモデル活用で輸送計画業務を効率化、輸送明細システム「Sim-LOAD」を共同開発:BIM/CIM
オフィスケイワンは、IHIインフラシステム、瀧上工業と共同で、BIM/CIMモデルを活用して輸送計画を効率化するシステム「Sim-LOAD」を開発した。
オフィスケイワンは2025年9月2日、IHIインフラシステム、瀧上工業と共同で、鋼橋のBIM/CIMモデルを活用した輸送明細システム「Sim-LOAD」を開発したと発表した。橋梁(きょうりょう)部材の3Dモデルを基に積載シミュレーションを自動で実行し、これまで熟練者の経験に頼っていた鋼橋輸送計画を効率化/標準化する。
Sim-LOADは、橋梁メーカーのIHIインフラシステムと瀧上工業の工場で現場運用を行い、2026年4月をめどに、オフィスケイワンの鋼橋CIMシステム「CIM-GIRDER」ユーザー向けに販売を予定している。
Sim-LOADは、CIM-GIRDERや任意の3Dモデルを活用し、自動積載シミュレーションを実行する。
CIM-GIRDERと連携して使用することで、鋼桁ブロック形状ファイルの個別保存やロット分割機能を活用し、車両選定から積載検討、現場工程への適合までをワンストップで行える。
自動積載シミュレーションでは、積載可能範囲や部材間隔、計算法を設定し、シミュレーション結果を即時プレビュー。通行/制限外積載などの許可種別も自動判定する。
さらに、積載図や輸送明細書を生成。現場到着時刻を設定し、工程整合の帳票を出力する。
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