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2024年度は85%以上で月単位の週休2日を達成、国交省:産業動向
国土交通省は、月単位の週休2日確保に取り組む工事のうち、2024年度完了分で85.7%が月単位での週休2日を達成したと発表した。未達成の4件も、工期全体での週休2日は達成している。
国土交通省は2025年7月11日、月単位での週休2日確保に取り組む工事のうち、2024年度完了分の85.7%が達成したと発表した。
月単位での週休2日確保に取り組む「週休2日促進工事」のうち、2024年度に完了したものは28件だった。このうち24件が、月単位の週休2日を達成した。発注区分別では、建築で19件中15件、電気設備で4件中4件、機械設備で5件中5件が達成している。また、未達成の4件も、工期全体(通期)での週休2日は達成した。
達成要因は、「受発注者間で円滑な協議が実施されたため」が18件と最も多かった。次いで「適正な工期設定がなされたため」が17件だった。
一方、未達成の4件では、執務並行改修による施工上の制約、作業員が休日施工を希望したことなどが未達成の要因として挙がった。
国土交通省は、2025年度より工期中の全ての週で週休2日を確保する方針を掲げている。今後は、執務並行改修工事などでの施工上の制約を減らすため、案件形成段階から施設利用者と調整するなど、発注者対応の改善を進める考えだ。
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