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週休2日工事など「入札適正化」の状況を地図で表示、国交省がポータルサイト開設:産業動向
国土交通省は、地方公共団体の入札契約適正化に向けた取り組み状況を網羅するポータルサイト「入契適正化マップ」を開設した。
国土交通省は、地方公共団体の入札契約適正化の取り組みを網羅するポータルサイト「入契適正化マップ」を2024年3月末に開設した。
これまで、国土交通省では地方公共団体の入札契約適正化に向け、ダンピング対策や施工時期の平準化などの取り組み状況の「見える化」を進めてきたが、個別公表となっていたため情報がバラバラだった。
入契適正化マップでは、取り組みの程度別に色分けで表示する他、各団体の取り組み状況を一覧でまとめた「入契カルテ」もダウンロードでき、入札契約適正化全般が一目で把握できるようになっている。
サイトでは、日本地図上の都道府県をクリックすると、都道府県レベルで各種の取り組みレベルが色分けで表示する。さらに市区町村をクリックまたは、地図下にある自治体名のボタンを押すと、PDF形式の入契カルテが別タブに表れる仕組み。
扱う情報は、「施工時期の平準化」「週休2日工事の実施」。ダンピング対策では、工事で「最低制限価格の算定式の設定水準」と「低入札調査基準価格の算定式の設定水準」、業務で「最低制限価格又は低入札価格調査の制度導入状況」「義務付け事項の実施」。
国土交通省は、ポータルサイトが普及することで、各団体の自発的な改善を促し、各団体間での情報共有や各団体の業界団体との意見交換の活性化も後押しすると期待している。
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